確かめられてみた




小雨を降らす空、そんなある日のこと。

「む、何処へ行くのだ。虹未来。」

『あ、チャオっす、弦先輩。』

猫のワンポイントが入った淡い空色のレインコートを着た小さな姿を見つけたのは偶然だった。

『ちょっと治安維持に。』

「治安維持?まさか、また不良が…」

『違うっすよ。不良は殆ど伸したので軽い見回りだけっす。』

「そうか。気をつけるんだぞ。」

『いえっさー。あ、弦先輩。』

「何だ。」

『明日、剣道の大会に助っ人で出るんす。立海でやるんで時間があったら覗いてみて下さいー。』

「ああ、分かった。見に行こう。」

『わーい、頑張りますねー。』

じゃあ見回り行って来まーす、駆け出した空色のレインコートを見送った。



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次の日。

『優勝しちまいましたー。』

「…」

『このトロフィーどうしましょ…』

「虹未来、剣道部ではないのか?」

『違いますよー。』

「柔道部でも…」

『ないっすねー。』

「(一体何部なんだ…?)」










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