Wiiってみた




雷雨で荒れる空、そんなある日のこと。

「おーい!空ーっ!」

バアンッ

勢い良く扉を開けたて入って来たのは、言わずもがな男子テニス部2年、切原赤也。五月蝿い?迷惑なんて言葉知りません。

「ゲ一ムやろうぜ…って寝てんのかよ。」

『・・・』

「起ーきーろーよー空ー。ゲ一ムやろうぜー。」

『・・・』

「ったく…《ガブッ》ガブ?」

突然の違和感。恐る恐る足元を見ると、

《ガウ》

「うわっ!!またお前かよ!」

《グルル》

「ちょ、待て!わ、悪かったって!空には何もしねーよ!!」

赤也の必死の弁明が通じたのか、シベリアンハスキーは赤也から離れて空に擦り寄っていった。

《クゥーン》

『よしよーし。』

「お、お前起きてたのか!?」

『赤也さんが3階に来た辺りからっす。』

「オープニング以前じゃん!何で寝たふりしてたんだよ!」

『なんとなくー。ねー、虎丸。』

「なんとなくって… つか、ソイツ虎丸っていうのか。似合わねー。」

《ガブ》

「ぎゃあ!」

『そんでもってこの鷹は龍丸っす。』

「鳥のくせに龍って…」

《グサッ》

「いってえ!」

『さあ、ゲームやりましょー。』

今日も平和っすねー。大きく伸びをして、革張りのソファから跳び降りた。



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『何のゲームっすか?』

「俺のことは放置かよ…まあいい、見て驚け!Wiiスポーツだぜ!」

『おおー。やったこと無いっす。』

「よっしゃ!これなら公平に勝負出来る!!テニスやろーぜ!テニス!」

『んー、テニス以外で。』

「はあ?何でだよ。」

『テニスはどうもダメなんすよ。』

「ちぇー。ま、しょうがねえな。じゃあボーリングだ!」

『いえっさー。』










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