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Necessary

私、ベレッタは非常に頭を抱えています。
待ち合わせ場所はほぼ人の出入りの少ない神社前で明らかにソレを持った人物がぼんやり待っているわけで...間違いなくその人が相手だと思われます。ですが、ですけど、何か...違う。

「.........」

確かルールは学生でした。学生のみにターゲットを絞る...つまりは最低でも小学生で最高でも大学生しかルールに適応されていない=大人はいない、はず。それなのに現在、そこに佇む方はどう見ても社会人です。学生的な雰囲気じゃない。

「.........おい」

これはついに...規制でも掛かったのかしら。
学生たちの中でどんどん不純異性交遊が盛んになってウンタラカンタラ...みたいな。それで補導員的な警察官が派遣されちゃって大事しちゃうカンジだろうか。すっごい運の悪さで私の回にソレ?え?私から事情聴取で芋づる式になるのかしら...と。

「おい、アンタ」
「はっ、」

気付けば例の社会人が無表情で私の前に立ってます。

「.........」
「.........」

随分と奇抜な髪型ですが...笑えません。

「.........待ち合わせ、だよなァ?」
「.........はい」

ああ、これが噂の職務質問ってやつなのかな。
いや...私はまだ学生だから補導ってやつだ。まだ陽は高いなのに...こんな時間から警察にしょっ引かれるとか不幸だ。てか、私悪いこともしてないのにさ。

「おれもだよい。で、多分、アンタと」
「.........はい?」
「ソレ、そういうことだろ?」

互いに持った本。これが目印。

「神社ばっか気にして声掛け遅れて悪かったねい」

.........何だ、この人、警察官じゃないのか。
けど随分とまあ面倒臭い、みたいな顔をしてるところを見ると乗り気ではないらしい。私は結構ノリノリで来てたんだけどなあ。

「.........神社、興味あるんですか?」
「いや、何となく気になっただけだよい」
「あ、そう、ですか」

つまり、変わった方なのですね。髪型も奇抜だし。

「.........名前は?」
「あ、ベレッタです。高2」
「おれはマルコ。大学3年」



―――PM 1:05


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