ボロボロの螺旋階段を登ると部屋が一室あった。
廊下に響く私だけの足音…それが反響して不気味だった。
壊れないわよね?このボロ階段は…うん。一応、平気だった。
「……失礼しちゃいますよ〜?」
その部屋はただ広いだけの空間だった。
変な彫刻ばかりが並べられて、その奥には大きな窓。
そこから見える月は紅く、大きく感じられる。
「……誰もいないみたい」
内心ホッとしながらも部屋の中を散策する。
折角だから素敵な拾い物でもしようかと企みながら。
ホラ、古い屋敷にはお宝が眠っているっていうし…
誰もいないし、誰も見ていないとなれば問題もない。
「はてさて……」
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