不二先輩に伯爵の居場所を聞いて、長い螺旋階段を歩く。
今にも壊れそうな階段、気味の悪い音…
とりあえず、一歩一歩確実に前へと進むべく歩いた。
「……ボロボロ」
階段幅は広くない、高さも高くない。
それなのに長い長い螺旋階段に嫌気が差す。
螺旋階段の下は玄関ホール。
そのホールに手塚部長の姿が見当たらない。
この場合は…アレ。こーんなコトしても良いわよね?
手荒ではあるけども、一番最速で登ってしまう方法はただ一つ。
キョロっと見渡して誰もいないことを確認。
私は大きく深呼吸、気合を溜め込んで息を飲んだ。
「では…やりますか!」
レッツ、二段飛ばし!
いっそ、三段飛ばし!