NOVEL GAME γ | ナノ

if...の扉 #10

青春学園/招かざる客
「し、失礼します…」
「Trick or Treatにゃ〜」

……は、はい?
扉を開けた途端に手を差し伸べる菊丸先輩の姿。
パタパタと尻尾を振りながら、ウキウキしちゃってる。

「Trick or Treat、にゃ〜?」
「え、え?」
「君、お菓子持ってないの?」

ふ、不二先輩…スカート、スカート姿!
ちょっと長めなフレアスカート、かなり似合う。可愛すぎです。
魔女っ娘な不二先輩と犬猫風味な菊丸先輩。
何だろう…凄くメルヘンちっくな世界が広がってます…

とりあえずは、どちらに話し掛けようか。

犬猫風味の菊丸先輩に
魔女っ娘な不二先輩に





















if...の扉 #10

青春学園/招かざる客
「Trick or Treat、にゃ〜?」

お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞ、と。
とりあえず、服をパタパタと叩いてみる。
何も持っていないと思いきや、ポケットに何かがある感覚。

「……飴でいいですか?」
「うんうん」

やけに子供染みた菊丸先輩は嬉しそうに飴を頬張る。
パタパタした尻尾…ふわふわと揺れてるモンだから…
ギュッと握ってみれば、菊丸先輩は悲鳴を上げた。

「にゃッ!」

どうも猫の尻尾ではなさそう。細くないし、ふかふかだし。
菊丸先輩…痛そうに尻尾をフーフーしていた。

魔女っ娘な不二先輩に
玄関ホールへ戻る





















if...の扉 #10

青春学園/招かざる客
「あの…」

いつも微笑みを浮かべた不二先輩。
だけど、いつもと違うのは彼がスカート着用なこと。
カメラがあれば…なんて思ったけど、そんなモノはない。

「まだ伯爵には会ってないみたいだね」
「…伯爵さん、ですか」

伯爵ってことは、この屋敷の持ち主ってことだよね。
つまりは月夜の晩餐とかいうものの主催者。

「変わり者だから挨拶した方がいいよ」
「は、はぁ…」

挨拶に…行くべきなのかな?
むしろ…私、招待された覚えもないんだけど。

犬猫風味の菊丸先輩に
見知らぬ伯爵に会いに行く
玄関ホールに戻る





















if...の扉 #10

青春学園/招かざる客
玄関ホールに戻ると、手塚部長はホールの隅に立っていた。
いつもの無表情で、だけどいつもと違う服装だから…
かなり強度の緊張感を無意識に与えられていた。

「晩餐の準備が整いました」

強制的に移動させられたけど、どうやら準備が出来たらしい。
結局、部長が晩餐の準備したのかは不明だけど…
とりあえず、部長の方へと近づいてみる。

「立食となっておりますので、裏庭までお願いします」
「あ…はぁ」
「ごゆっくりお楽しみ下さいませ」

各部屋から色々な人が出てきて、横を通り過ぎていく。
徐々に理解し始めたこの状況…だけど、何が何だかはわからない。
結局は流れるがままに私も裏庭の方向へと移動させられた。

裏庭へ移動する





















if...の扉 #10

青春学園/招かざる客
裏庭はバラに囲まれた場所だった。
設置されたテーブルには数々のカボチャ料理が並べられていた。
その時にようやく、今日がハロウィンだと気付く。だけど……

「カボチャ、だけ?」
「ハロウィンですから」

そう。カボチャしかないテーブルの料理。
私は嫌と言うほどカボチャを堪能させられた…
ギラギラとした集団の中、生きた心地もしないままに。

そして、現実へと戻る鐘の音を聞いた。
けたたましいまでの目覚ましの音。
だけど、私の手にはカボチャのお菓子が…

★エンディング1/3

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青春学園/招かざる客

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