NOVEL GAME γ | ナノ

if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵
部屋を見渡した時、変な違和感を覚えていた。
正面にある本棚…その隣の壁の色が明らかに変。
まさか、このテの洋館にアリガチな仕掛けでもあるのだろうか…?

「……ビンゴ!」

奥にある本棚の中に不思議な仕掛けを発見した。
しれっと設置されたレバーに手を掛ける。
すると、本棚はゆっくりと移動し…そこに隠し階段を発見した。

「ダテにゲームはしちゃないわよ」

ま、そんな一人暴露はさておき。
隠された階段は下へ続いており、蝋燭の火のみが照らす。
明らかに薄気味悪いカンジだけど…行かないわけにはいかない。
もしかしたら金銀財宝が眠っているかもしれないから!

「女は度胸だ!」

隠し階段を降りる





















if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵
階段をゆっくり下りた先、扉がポツンと存在していた。
螺旋階段を遥かに越えた階段を下ったせいか、足が少し痛い。
これで金目なモノが何一つなかったならば…キレるかも。

「……失礼しますよ」

ゆっくりと扉を開けて、こっそりと足を運んだものの…
目の前には異様に大きなベットとぼんやりと浮かぶ人影…!

「…お客人、かな?」
「ゆ、幸村部長ッ?」

そこには青白い顔をした幸村部長の姿があった。

「晩餐は楽しんで頂けていますか?」

もしかして、この晩餐の主催者なの?自分は寝てるのに…
こんな時…私はどんな言葉を返せば良いのでしょう?

楽しんでます!
楽しんでません!





















if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵
「た、楽しんでいますとも!」
「そう…俺も早く元気になって楽しまないと…ね」

クスクスッと笑ったその表情…穏やかじゃないです、よ?
明らかに毒気を含んで、目、目が怖いんですけど…
黒、もしかして部長は黒キャラなんですか!

「執事!」
「お呼びですか?伯爵」
「……あの子、美味しそうだよね」

わ、私は…た、食べられちゃうんですか!
さ、真田副部長も冷静な顔して寄らないで下さい!
美味しくないです…私は美味しくはないですから!

幸村部長の放った言葉に危機感を覚え…目が覚めた。
寝汗を掻いて起きた私はカレンダーを眺める。
10月31日…今日が夢に見たハロウィンの当日だった。

★エンディング3/3

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if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵
「ま、まだ始まっていないです…」
「ああ…執事の手際が悪かったようだね」
「い、いえ…」
「じゃあ、君はどうしてこの部屋へ?」

次から次に…襲い掛かるは質問の嵐。
そこまで私は不審人物じゃないですよ…他から比べたら!

色々と部屋を回れって真田副部長が言ったから…
わざわざ面倒な二階に登って、そしたら部屋には誰もいなくて。
だから、ちょーっと金目なモノを目当てで隠し部屋を見つけました。
その部屋がたまたま幸村部長の部屋でした!

……なんて言えません。

「ここは隔離された部屋でね。病原菌が外へ出ないようにして…」
「びょ、病原菌ですか!」
「君、感染したかも…ね」

だ、脱出する!
ど、どうしよう!





















if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵
「ヒッ、ヒィ――」
「もう…今更遅いよ?」

クスクスッと笑ったその表情…穏やかじゃないです、よ?
明らかに毒気を含んで、目、目が怖いんですけど…
黒、もしかして部長は黒キャラなんですか!

「執事!」
「お呼びですか?伯爵」
「……あの子、美味しそうだよね」

わ、私は…た、食べられちゃうんですか!
さ、真田副部長も冷静な顔して寄らないで下さい!
美味しくないです…私は美味しくはないですから!

幸村部長の放った言葉に危機感を覚え…目が覚めた。
寝汗を掻いて起きた私はカレンダーを眺める。
10月31日…今日が夢に見たハロウィンの当日だった。

★エンディング3/3

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立海大付属中/病床の伯爵

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