NOVEL GAME γ | ナノ

if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵
入ってみれば…目の前の光景は運動会。
何か凄い光景をみているような気がするんですが…

「もう勘弁して下さいっス。それ嫌いなんスよ」
「勿論、承知の上で手にしているが?」
「たまたま呼ばれただけっス。別に危害なんか…」

黒服な柳先輩に…羽根付きの赤也!
バッサバサと音がすると思えば、アンタ何飛んでんのよ!

「いいトコに!ちょっと助けて下さいっス!」
「え、あ、何をされているんです?柳先輩…」
「吸血鬼狩りだが?」
「だーかーら!俺は呼ばれただけっス。悪さは…」
「問答無用」

この場合、私はどちらに参戦すればいいのかな?
赤也は友達だし、柳先輩にはお世話になっているわけだし…

赤也をフォローする
柳に参戦する





















if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵
「や、柳先輩!」

ニンニクを投げられて半べそ状態の赤也。
さすがに可哀想で…思わず柳先輩の手を掴む。

「あ、あの…本人悪いことはしないって言ってますけど…」
「あのテの者を信じられると思うか?」
「ですが、今日はお呼ばれした身ですし…」

ニンニク攻撃の手を休め、赤也も少しずつ下へ降りてくる。
どうにかこうにか説得をしているけど…柳先輩も頑固。
"敵は敵で妥協はせん"なんて、意味がわかんないんですけど。

「…お前、あちらの肩を持つつもり、か?」

ガッ!と見開いた目に悪寒が走り…身を引いた。
何も言えなくなって私は、そのまま赤也を置き去りにして部屋を出た。
ごめん、赤也…無力な私を許して。で、成仏してちょうだい。

玄関ホールへ戻る





















if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵
玄関ホールに戻ると、真田副部長はホールの隅に立っていた。
まるでタチの悪い蝋人形のような…ちゃんと息してるのかな?
いつもとは違う威圧感にそのままスルーしようとすると…

「晩餐の準備が整いました」
「ヒッ!」

急に声を掛けられて、変な声が出てしまった。
どうやら何かの準備が整ったらしく…わざわざ傍で伝えなくても…
むしろ、どうやって気配消して傍まで来てるのかしら…怖すぎです。

「立食となっておりますので、裏庭までお願いします」
「あ…はぁ」
「ごゆっくりお楽しみ下さいませ」

各部屋から色々な人が出てきて、横を通り過ぎていく。
徐々に理解し始めたこの状況…だけど、何が何だかはわからない。
結局は流れるがままに私も裏庭の方向へと移動させられた。

裏庭へ移動





















if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵
裏庭は綺麗なバラに囲まれた場所だった。
テーブルには数々のカボチャ料理が並べられ…
その時にようやくハロウィンだと気付く。だけど……

「カボチャ、だけ?」
「ハロウィンですから」

ああ…誰もが疑問を持たずにカボチャパイだとかケーキだとか食べてるわ。
まさか、真田副部長の手作りだったりとかしないわよね…?

「どうぞ、召し上がり下さい」

カボチャしかないテーブルの料理。気配りで皿に盛られた。
私は嫌と言うほどカボチャを堪能させられた…

そして、現実へと戻る鐘の音を聞いた。
けたたましいまでの目覚ましの音。
だけど、私の手にはカボチャのお菓子が握られていた…

★エンディング1/3

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if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵
「助太刀します!」
「う、嘘!マジっスか!」

先輩には逆らえません…今後もありますから。
と、いうわけでニンニク片手に参戦宣告。そして投げつける。
運動会のクス玉割りの要領でガスガス投げて…

「アンタたち鬼だ!悪魔だ!」

何個もニンニクが直撃した赤也は…泣きながら逃げた。
窓を蹴り破って、最後に"覚えてろよ"なんて安直な言葉を残して…
ベタにも程があるけど…あれ?赤也ってニンニク苦手だったかな?

「君のお陰で撃退出来たようだ」
「撃退…ですね」
「そろそろ晩餐も始まる頃だ。出よう」

促されるまま、私は柳先輩と玄関ホールへと移動した。

玄関ホールへ戻る





















if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵
玄関ホールへ戻ると、そこには真田副部長の姿はなかった。
そうかと思えば、一緒にホールへと出たはずの柳先輩の姿もない。
ただ、異様な臭いが私の周りにまとわり付いて…

「よくも俺を攻撃したな…!」
「ひ、ヒィ――」

異様な臭いの正体、それは背後の赤也に付いたニンニクの…
彼の怒りはピーク。激しく真っ赤な目を見開いて近づく。
一歩、また一歩…ジリジリと近づいて来る…!

「……アンタ、潰すよ?」

大きく開いた口が迫って食べられる寸前、視界が開けた。
寝汗を沢山掻いて起きた私、夢オチにしてはリアルで…
ふと見たカレンダー。その日付は…10月31日。

「ま、まさか…ねぇ」

★エンディング2/3

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if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵
洋館ならではの螺旋階段を登り、辿り着いた部屋。
今までの部屋とは違う、二部屋分を利用して出来てそうな…
とにかく大きな扉の前へと私は辿り着いた。

「ほぇー…」

その辺とは少し違った緊迫感を味わいつつ、中へ…
だけど、その部屋には人の気配はなく、掃除もされていない様子。
床には埃やらゴミやらが散乱。棚には蜘蛛の巣まで。
うん、これが部室だったら、全員召集で大掃除モンだね。間違いなく。

「使用されていない部屋かな?」

胡散臭さを感じるけど、他人の屋敷。
掃除も探索も勝手するわけにはいかないわけで…
埃っぽい部屋の中、私は悩んだ。

「どうしよっかな…」

探索する
掃除する
玄関ホールへ
     





















if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵
やっぱり冒険心というか…探究心は旺盛でないと!
面白半分で中に入って、ゴソゴソ…ゴソゴソ…
めぼしいモノがあれば勝手にゲットしちゃえ!

「……晩餐の準備が整いました」
「ヒッ!」

ゆっくりと振り返ったら、そこには真田副部長の姿が…
どうやら何かの準備が整ったらしく…わざわざ傍で伝えなくても…
て、いうか…探索していたことに対しての突っ込みはナシ?

「立食となっておりますので、裏庭までお願いします」
「あ…はぁ」
「ごゆっくりお楽しみ下さいませ」

各部屋から色々な人が出てきて、横を通り過ぎていく。
徐々に理解し始めたこの状況…だけど、何が何だかはわからない。
結局は流れるがままに私も裏庭の方向へと移動させられた。

裏庭へ移動





















if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵
汚い部屋をクルーッと見渡せば、そこには掃除道具が!
あたかも掃除を強要するような…そんなカンジに置かれていて…
部室掃除を思い出して道具を手に取る。そんな自分が少し憎かった…

「部室の倍は汚いわね」

部屋の隅から隅まで、ほうきで蜘蛛の巣を掃う。
床に舞う埃を集めて、ひたすらに集めて…傍にあったゴミ箱へ。
ご丁寧にゴミ箱まで準備されているじゃないですか!

「客人に何をさせるんだか…」

コツコツと地道に掃除をして道具を元の位置へ。
うんうん。頑張ったらこれだけ綺麗になるのよ。頑張りました。
でも汚い部室掃除をしてるせいで、つい掃除しちゃったけど良かったのかな?

考えてもラチはあかない。
とりあえずは掃除完了で玄関ホールへと戻った。

玄関ホールへ





















if...の扉 #10

立海大付属中/病床の伯爵

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