C
ゴロゴロゴロ…
『……重い…』
「いつもいつもすみません…」
料理を山積みにした台車をアレンとアオイは2人がかりで押していた
『いえ…美味しそうに食べてもらえるならこれぐらい平気です』
ういしょ、と押しながらアオイは笑みを浮かべる
『エクソシストさんには外でAKUMAと戦ってもらってるんです。これぐらい平気ですよ』
「……僕はアオイさんに感謝してますよ」
え、とアレンを見上げる
「アオイさんやジェリーさんたちが美味しいものを作ってくれるから僕たちは戦えるんですよ」
皆の支えがあるから、戦える
『…そうですか?アレンさんにそんなこと言われたらもっとがんばらなきゃって思います』
「十分がんばってますよ。……最初の頃に比べたら随分料理の腕も上がりましたし」
今やジェリーの一番弟子として調理場を仕切っているアオイにも下手くそな時代はあった
『懐かしい…私が初めて作ったオムライスはアレンさんに食べてもらったんですよね』
形も味もお世辞にも上手いとはいいがたいオムライスをアレンが美味しそうに食べてくれたのはまだ鮮明に覚えている
「僕はアオイさんの作ったオムライスが今ではみたらし団子と同じぐらい好きですから」
『………じゃあもっと頑張りますね。では失礼します』
バタバタ…
アオイは赤くなった顔で逃げるように調理場へと戻っていった
練習成果(オムライスは私の得意料理よ!)
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