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「アオイちゃん!」
『何ですかジェリーさん』
「アレンくんがきたわ!」
その言葉に料理場にいた人たちの顔色がサッと変わる
「みんな!がんばるのよ!!」
ジェリーさーん、と呼ぶ声にジェリーはその声のほうへと文字通りとんでいく
「おはようアレンくん!!さぁ今日は何かしら?」
「そうですねー…」
悩むように語尾を濁らせる
「今日はあんまりお腹空いてないんですよねー…」
パァ…と調理人たちの表情が明るくなる
あの殺人的な量の料理を作らなくてもいいのだ、と
だがアオイだけはため息をついただけで特に表情は変わっていない
いや…むしろ暗くなった
「今日はグラタン5人前スパゲッティ2人前鮭のムニエル5人前焼きそば4人前玉子スープ3人前あ、あともちろんみたらし団子50本とオムライス2人前で」
「「「そんなけ食えば上等だよ!!」」」
「え?そうですか?いつもよりかなり少ないじゃないですか」
シクシクと泣いている仲間の肩をポンッとたたくアオイ
『寄生型の胃をなめちゃだめよ』
「うぅっ…アオイさぁん…」
俺みたらし50本も作りたくないですーと泣く仲間を慰めながらアオイも"戦闘準備"をする
「みんな聞いたわね!?頑張るのよ!!」
開始、というジェリーの合図で一斉に料理にとりかかった
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