B
「僕のせいで……ッ」
事実を言えばタクヤのせいだといえる
調子にのって高いところに飛んでいたタクヤが落ちてしまったのを間一髪アオイが助けた
その際自分よりもタクヤの身の安全を優先したせいでタクヤは無傷、アオイはあばら骨に何本かひびが入る怪我をおったのだ
『ほら!!私はそんな大きな怪我なんてしてないから。泣き止みなさい』
血は繋がっていないがチームという確かな絆で繋がっているアオイたち
「う、ん……グズッ」
『ほら…みんなのところに行きなさい』
「はーい」
最後には笑顔を見せ、バイバーイと手を振りながら病室から出ていった
『……………ふう』
「ったく無理しやがって…」
タクヤがいなくなるとそれまで浮かべていた笑みを消すアオイ
アオイの怪我の重さとプライドの高さを知ってる鵺はため息をつきながらアオイに布団をかける
『いてっ…もっと優しく扱ってよね』
ブーブー言いながらも大人しく鵺のされるままにされるアオイ
『………って鵺まだ行かないの?』
椅子に座っている鵺にアオイは首をかしげる
「しょうがないで寝るまでぐらいはいてやるよ」
なんて優しく言う鵺にアオイは顔が赤くなるのが分かる
『ば、ばーか』
それだけ言うとゴロリと体の向きを変えて鵺に背を向けた
……赤くなった顔を見られないように
その優しさに乾杯!(怪我してよかった、って思ったり)
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