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チョッパーが匂いでルフィ達を探す。ゾロとルフィが指名手配されているせいか町中の人も探していて、どこかに隠れてるだろう。

「ここだ。」
「え?」
「この橋の下にいる。」

そう言ってチョッパーが今立っている橋の下を覗き込む。

「うお!!!」
「きゃあ!」
「ぶあ!」

3人の叫び声と、水に落ちる音がした。急に現れたチョッパーに驚いて落ちてしまったみたいだ。3人を助け出し、町人達に見つからない屋根の上へと移動した。

「ごめん、ルフィ。」
「?、」
「やっぱり未来は変わらなかった。」
「なにがあった」

私は一言一句漏らさず、ロビンとの会話をルフィ達に話した。最後まで聞いたルフィの真剣な顔は見る見るうちに怒りの表情へと変わる。

「本当に言ったのか!?ロビンがそんな事!!」

チョッパーと私が頷く。

「全員……覚悟はあったハズだ…かりにも"敵"として現れたロビンを船に乗せた、それが急に恐くなったって逃げ出したんじゃ締まらねェ。落とし前つける時が来たんじゃねェのか?あの女は、"敵"か"仲間"か…」

仲間だと思いたい、ゾロは思ってないのだろうか。ゾロは仲間のためにロビンを疑う、悪いことじゃない。だけど私は信じたかった。

"事態はもっと悪化する、今日限りでもう……あなた達と会う事はないわ"ロビンの言葉を思い出す。今日限りでもう会う事はないということは、今日中に何かまた事態を悪化させる様な事をすると宣言してる様にも聞こえた。

「市長暗殺未遂でこれだけ大騒ぎになったこの町で…事態を悪化させられるとすれば…その方法は一つだ…」
「今度こそ…市長暗殺」

市長、アイスバーグを暗殺。その罪を私達に被せようとしているのなら行くのは危険だ。

「それじゃあもう本当にロビンが敵だって言ってるみたいじゃない。」
「可能性の話をしてるんだ、別におれはどっち側にも揺れちゃいねェ。」

信じるも疑うも、どっちかに頭を傾けてたら真相がその逆だった時、次の瞬間の出足が鈍る。ゾロの意見は正論だ。少し納得できない私がいるのはなぜだろう。ロビンの顔を思い出す度に涙が出そうになった。

「事が起こるとすりゃ、今夜だ。"現場"へは?」
「行く」

ルフィが行くと言えば行く、行かないと言えば行かない。それほど船長は偉大なんだと改めて思った。

「行くのは構わないけど、問題があるのよね。サンジ君はロビンが誰かと歩いているのを見たと言ってたでしょ。」

アイスバーグさんも同じ証言をしていたらしい。。"仮面を被った誰か"と。それは私達の中の誰でもない。急にロビンが豹変したのはそいつが原因なのよとナミが言う。

「脅されているのか、操られているのかってこと?」
「そいつに悪い事させられてるんじゃないか!?」

私とチョッパーの意見を聞いてゾロが眉を寄せた。

「その考え方が"吉"そいつとロビンが本当の仲間ってのが"凶"だ。」
「かと言って"仮面の誰かじゃ何の手掛かりにもならない。私達の目的は何?」

本当の仲間だとしたら、私はショックが大きい。ロビンは楽しそうにアラバスタから船に乗っていた、それなのに偽りの仲間だったなんて思いたくない。ロビンを脅しているんだとしたら、仮面の奴を許せない。

「ロビンを捕まえるんだ、じゃなきゃなんもわからねェよ。」
「確かに…考えるだけ時間のムダだな。………だが、確か世界政府が20年…あの女を捕まえようとして未だムリなんだっけな…」
「20年……」

20年と数字に驚くしかなかった。違う見方をすれば20年間ずっと追われてきた事になる。改めてロビンの強さの理由がわかった気がした。

「でも真相を知るにはそれしかないわね。」
「よし!おれも頑張るぞ!」
「じゃあ、行こう。」

ロビンの言葉で立ち上がる。ロビンを捕まえてもう一度聞こう、「私達は何?」って。仲間だと答えれば全身全霊でロビンを守ろう。

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