003


「ただいま帰りました。」
「センゴクさんが呼んでるぞ」
「私はいませんって伝えて下さい」
「クミ、速く行け」
「はい」

お説教かな。モモンガ中将チクったな。花の冠をかぶり直し、センゴクさんの部屋に向かった。

「入りますよ。」
「もう入ってるじゃないか。」
「すみません。」

中にはいつものヤギちゃんが紙をむしゃむしゃと食べていて、可愛い。センゴクさんの上にいるカモメの帽子はいつ見ても笑える。

「またお前は1人で乗りこんだのか。」
「あの船空を飛ぶんですよ?私が行くしかないじゃないですか。」
「銃を持って行け!!お前の腕を信用しているんだ。」
「まさか忘れるとわ、誰も思ってませんでしたよ。」
「お前のことを言ってるんだぞ?」
「…………はい」

目が怖いよセンゴクさん。私だって人間だもん、忘れるもんは忘れるよ。と心の中で言い訳しながら一応笑っておいた。

「お前がちゃんとしていれば、大将になるのも容易良いと言うのに。」
「マジすか。」
「何回言ってると思ってるっ!!」
「す、すみません!!!」

センゴクさんに怒鳴られて、ビクッと肩が動いた。ほんと、怖い。

ぐぅうううう

そろそろ本日4度目のご飯の時間。

「すみません、お腹空きました」
「お前といいガープといい麦わらといい…まったく…」
「食堂行ってもいいですか?」
「次からはこんなヘマはするな、行ってこい」
「たぶんしません。行ってきます!」

ペコリと頭を下げて、元帥の部屋からでる。さて、食堂に向かいますか。



+ 



今まではラーメンとカツ丼だったけど、今日はカレーに挑戦してみようと思う。カレーを持って空いている席に座った。

「クミさん、隣いいですか?」
「コビーくん!どうぞどうぞ。」
「ありがとうございます。」
「さっきルフィに会ってきましたよ。」
「元気でしたか?」

仲の良い男友達のコビーくんは美味しそうなうどんを食べている。その目はルフィの名前を聞いただけでキラキラと輝いていた。

「元気過ぎたくらいです。」
「ルフィさんらしいや!」

コビーくんは嬉しそうに笑う。その笑顔をみて、私も嬉しくなった。そしてカレーを一口食べる。

「ッッ!!!、このカレー激まずっ!」
「美味しいですよ?」
「食べますか?」
「いいんですか?」

コビーくんは本当に優しい人だ。それにしてもこのカレーは取りやめにした方がいいと思う。



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