きょうともだちよんでもいいか





そんなひらがなだけのメールに、思わず笑ってしまって友達に不思議がられた。ルフィくんの友達か、豪華な料理を作ってあげなくちゃ。

「午後の講義も頑張るぞ!」
「いつもめんどくさいって言うのに。どうしたの?」
「秘密!」

友達が首を捻るのをみて、また私は笑う。帰りにスーパー寄らないとな。

「あの、なまえさん。」
「え?」

大学の中庭。そこで見知らぬ男の子に話しかけられた。今日はなに作ろうかな、そんなことを考えていたら午後の講義も終わっていた。

「いつもエースってやつと一緒にいるから近づけなかったんだけど、なまえさんと友達になりたいんだ。」

そんなことよりも、失礼だけどはやく帰りたかった私は適当に頷いて立ち去った。高校生の帰宅は早いんだ、急がないと。

「ただいまー」

玄関の扉を開けると、そこにはいっぱい靴があった。一組散らかっているのは、たぶんルフィくんの靴だろう。

「あ、お邪魔してます!」
「な、なんて素敵なんだ!」
「お邪魔してます!」
「お邪魔してます。」
「おー!なまえー!おかえりー!」

とても個性的な子達だね。この言葉は飲み込んで、笑っておいた。人見知りじゃないんだけど、初対面の人とはあまりうまく話せない。

「なまえ、弁当すっげェうまかった!」
「そう?よかった!」

夫婦みたいね、そんか言葉が聞こえて、なんだか恥ずかしくなった。なに照れてるんだ、私。

「ご飯食べてく?」
「なまえのメシ、すっげェうめェから食べていけよ!」
「じゃあお言葉に甘えて。」
「おれ、手伝います。」

手伝うと言ってくれた、金髪の男の子。確かルフィくんが料理がすごく上手な友達がいるって言ってたな。この子のことだね、きっと。

「ありがとう!」
「おれ、サンジといいます。」
「よろしくね、サンジくん。」

目がハートになったのは、なにかの芸なのかな。


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