あれからあんまり変わらねェ気もするけど、我慢してる。けど今日は、そんな心配はいらねェ。島に上陸するから○○とデートができる。

「○○ー、準備できたか?」
「うん!…ど、どうかな?」

顔を真っ赤にさせて、スカートをひらひらさせておれの反応を待つ○○。それがあまりにも愛おしくて可愛くて、そっと優しく抱きしめた。

「可愛い」

そう耳元で囁けば、もっと顔を真っ赤にする○○。

「は、はやく行こ?」

そういって○○は、おれの手をとって歩き出した。島の中は、にぎやかな街で、○○は嬉しそうに笑う。メシ屋によったり、服屋によったり、色々と楽しんだ後、休むために公園のベンチに座った。

「疲れたー!いっぱい歩いたね」
「けどまだ昼だぞ?」
「まだまだ歩けるよー」
「疲れたって言ったくせに?」
「それは…、そうだけど」

○○は頬を膨らませて、可愛く怒った。そんなの逆効果で、ただ可愛いだけってことわかってんのかな。膨らんだ頬を指で押すと、しゅーっと縮む。

「かわいー」
「か、からかってるでしょ」
「からかってねェよ、○○が可愛いから悪い」
「もー!」

なんでこんなに可愛いんだろう。今まで、こんなに可愛いって思う人はいなかった。愛おしくて、好きだと思える人もいなかった。○○が初めてなんだ。

「お腹空いたねー」
「メシでも行くか」
「うん!」

おれは○○の手を握って、歩き出した。○○は嬉しそうに笑ってる。

「ふふっ、楽しいね」
「ん、そうだな」

頬を赤らめて笑う○○の唇に、そっとキスを落とした。

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