懺悔しますから！
※夢主＝団長ポジ
※62章、リアクターとの戦闘後
ナマエの前に立ちはだかるのは、動きを鈍らせながらも排除行動を起こそうとするリアクター…ではなく。
完全に動きを止めたリアクターをバックにする青年ウィル。
「ねぇナマエ。僕に言わなくちゃいけないことがあるよね？」
『あ、えと…リアクターに勝ててよかったよね！』
「そうだね。それから？」
『あー、えっと…』
お互い笑顔だ。強張った笑顔と爽やかな笑顔。明らかに意味合いは違っているが。
ナマエは気まずさから、目の前の聖職者から視線を横にズラす…
「ナマエ？」
『っ、ちょっと厳しい相手かもしれないとわかった上で編成しました！ごめんなさい！』
…のを許してもらえるはずもなく。
「まぁ、ここの騎空団に闇属性の力を扱える団員は少ないからね。それはいいよ。それから？」
『チャージにばかり気をとられて、体力を見るのを一瞬忘れました！本当にごめんなさい！』
「特殊行動のことわかってるよね？確かに大技は厄介だけど、特殊行動も厄介なんだよ？一瞬の判断ミスが自分を窮地へと導くんだ」
『…はい、仰る通りです』
「そのせいでまさかギリギリブレイク寸前の敵を前に、僕がたった一人残されるなんて、思いもしなかったよ」
『……はい』
「何とかブレイクに持ち込んで…それでも、いつまた動き出すかわからないからね。少しヒヤヒヤしたかな」
『………本当にごめんなさい…』
「まぁ、キミの言うとおり、無事勝てたからね。これ以上言うのはやめよう。そのかわり…僕の願いを一つ、聞いてくれるかい？」
途轍もないスムーズな流れで説教からお願いへとシフトチェンジするウィル。
もちろん、疑問系であるにも関わらず、ナマエには拒否権が無いことを容易に察することが出来る。
『……魔物観察のお手伝い、とか？』
「いいや。観察は観察でも、今回は魔物じゃないよ」
『え？魔物じゃない？』
「うん。キミを観察しようと思ってね」
『え？わ、たし…？』
「そう、ナマエだよ。ああでも、先に言っておくけど……
団長としてのキミではなく、ナマエという、一人の女の子としてのキミをね」
『へ…ふぇ！？』
耳に響くテノールに、その耳はおろか、顔まで赤く染め上げるナマエだったが、その熱を追い払うかのように首をブンブンと左右に振る。
と、同時に大切なことを思いだす。
『っ、待って待って！人間は好きじゃないし、女子供には興味無いんじゃ…！？』
「そんな事言ったかな？」
『言ってましたけど！？』
裏稼業に於いて重要な罪人リストよりも魔物観察日記の方を優先させる変態は、初対面の時にそう言い切ったのだ。
だがしかし。
「じゃあそういうことだから。楽しみにしているよ」
『え、あ、え！？ウィル！？』
ナマエの制止虚しく、ウィルは新種の魔物を前にしたかのような雰囲気で前へと進むのだった。
懺悔しますから！
(だから本当に待って！)
End
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見ようによっては、ジータ×ウィル？←
軽い気持ちで挑んだ結果。SRウィルをたった一人残した…ウィル一人で勝った。
本当にごめんなさいぃぃい！
チャージを注視してたら、体力パーセンテージ見落としたのは私ですぅぅう！！途中『あっ、』ってマヌケな声を出したのも私なんですぅぅう！！
2017.6.4
[ mokuji]
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