子どもたちの期待に満ち溢れた声が教室の壁を飛び越え廊下まで響き渡る
私の心と比例して何とも楽しそうだ

これから始まる未知の経験に押しつぶされそうになりながらも前の男について歩く
時々「緊張するよな俺も初めはそうだった」など気にかけてくれるがそんな言葉も右から左に流れる


春の訪れ



ーガラガラッ

ドアを開け、教卓につく男
静まり返る教室



「はーい、では皆席に着いて!今日から君たちはアカデミーの生徒だ!決して楽な道のりではないと思うが木の葉を守り火の意志を継ぐ立派な忍びになるため一緒に頑張っていこう!遅くなったが自己紹介だ!俺の名前はうみのイルカ、お前たちの担任だ。そして…」

と言いながらこちらを見る男、ことイルカ先生。子どもたちの視線が一瞬にしてこちらに向く

『今年からアカデミーで働くことになった副担任の風賀ミツバです。よろしくお願いします。』


当たり障りのないよう自己紹介を終えるが未だに集まる視線。
こんなに注目を浴びることないんて今まで経験した事がないので凄く居心地が悪い。やっぱり向いていないのだ、アカデミーの先生なんて。

イルカ先生が生徒たちに自己紹介をするよう促す


「じゃあじゃあじゃあ!オレから!オレからしていい?!自己紹介!!」

威勢のいい金髪の男の子が手を挙げて立ち上がっている

「オレの名前はうずまきナルト!!火影になる男だ!よろしくだってばよ!!」


あぁ…この子が…
ふと横を見ると複雑そうな顔をするイルカ先生。まぁ、無理もないだろう…


「ナルトだな!火影になるのか!!なら容赦なくビシバシいくからな!」

「えええええ〜!?」

何事もなかったかのように表情が戻りサラッと返すあたりは、やはりプロだなと思う
着々と進む自己紹介

「はーい!山中いのでーす!将来の夢はーそのーえーっとー」

自己紹介をしながらやたらスカした男の子をチラチラ見る女の子

黒いオーラを放ちながらその女の子を見るピンクの髪の女の子

女の勘、というかこれは誰がどう見てもわかる三角関係…



「ったく、めんどくせーな、奈良シカマルだ」

やたら落ち着いた男の子



「モグモグ…あきみちモグモグ…チョウジだよモグモグ…」

食べながら…



「ぁ、あの…えっと…日向ヒナタです…」

蚊の鳴くような声で話す女の子



「油目シノだ。オレの虫には触るな。何故な「オレの名前は犬塚キバ!んでもってコイツは赤丸!2人であっという間にアカデミー卒業だぜ!」……。」

コントの様な2人



「は、春野サクラですっ!よろしくお願いしますっ!(サスケくんは私のものよ!しゃーんなろー!)」

恥ずかしがりながらも裏のありそうな女の子


「……うちはサスケ」

……スカした男の子


とまぁ、この子たちの第一印象はこんな感じだった

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