38 酒はのんでも飲まれるな
ーガチャ

『ただいま帰りましたよー』

・・・・。

あれー?カカシ先輩は?
あ、任務か。あれだけの事頼んどいてまさか遊びに行くわけないだろう

あっつーい、エアコンつけてコンビニ行ってくるか。帰って来る頃には部屋はヒエヒエ!今日は飲むぞ〜!
浮き足立つ足でコンビニへと向かった


酒はのんでも飲まれるな



「ただいま」
毎日返事はないけどとりあえず習慣というか、言ってしま『おっかえり〜っ!』

「え」


『カカシ先輩ー?はやく部屋来てくださいよー!!』

あぁ、そーだった
こいつがいるの忘れてた

ーガチャっと部屋のドアを開けると酎ハイやらビールやらを片手にイカをモグモグ、一人でどんちゃん騒ぎのミツバ

「ったく、人の部屋で何やってんの」

『そんな堅いこと言わずに!先輩も飲みましょー!私今日頑張ったんですから!』

「え、ちゃんとサスケの修業してくれたの」

『失礼な!しっかり新技あみだしましたよ!その名も千鳥流し!』

ハッハッハッ!
と得意げに笑うミツバ

まさか新技を完成させるまで付き合うとは思ってなかったので驚いた、ましては相手があのサスケだったからな。犬猿の二人がどうやって…まぁ、上手くやったんなら良しとするか



『なーに難しい顔してるんですか!先輩もこっち来て飲みましょ!!』

自分の隣をバシバシ叩いて俺を呼ぶミツバ

「あぁ、今行くよ」

隣に腰を下ろすと
先輩持って持って!とビールを持たされ

『カンパーイっ!!』

大分出来上がってるようだ…

『ねぇーセンパーイ』

「ん、なぁに」

『ちゅー』

「おいおい!何してんの!飲みすぎだよ」
急に近づいてきた顔を手で挟んで止める

『えぇー!なんで止めるんですかー!チューしましょう!チュー!』

こいつ、飲むとキス魔になるのかっ!

「はいはい、わかったから。もう寝ようね」
とミツバ宥めて立たせようとするが足に力が入らないのか立とうとしない

『ん、あれ?立てないなぁー』

「ほら、だから飲みすぎって言ったでしょ」

ヒョイとミツバを抱えるとフワッと香るシャンプーの匂い、酔って赤らんだ頬、ただでさえ耐えるのに必死な俺にこの悪魔はなぜか俺をジーっと見つめる
『カカシせんぱい、やっぱ、かっこいいですよね〜』
と言いながら口布を下ろされる

ちゅっ

「?!」
頬に感じる柔らかい感覚
あまりにも急でわけがわからなくて呆然とする、今のは…?!
ミツバを見るがスヤスヤと寝息を立てている

前回といい、今回といい、この小悪魔は
男を惑わす悪い術をどこで学んで来たのやら

「前も言ったけど、一応俺も男なんだけどなぁ…」

スヤスヤと眠るミツバに呟いた
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