ーズカズカズカ
「おい、まだ怒っているのか」
ーズカズカズカ
「ミツバ、そんなに急ぐな。暑い。」
『誰のせいで暑いと思ってるんですか!』
この炎天下にさらされて外を歩いている理由
そう、それは他でもない
先ほどから私を付きまとっている男
うちはイタチのせいだ
ーヴィィィン
と、悲しい音を立てて動かなくなった
我が家のエアコンはやはり故障だった
なんと今は部品が不足してるだなんだで
修理に5日もかかるそうだ
今時そんな電気屋があるか?!と
つこっんでやりたいぐらいだ
合鍵に3日
エアコンに5日
今年は厄年なんじゃないだろうか
「おい、ミツバ。聞いているのか、何処かへ行こうと言っているだろ」
『何処へでも行ってくださいよもう、私は私で行くところがあるんでー』
もうこんな奴にはかまってられるか
次にどんな災難に巻き込まれるかわからない
「強がりはよせ、行くところなんてないだろう。結局ミツバの行きつくところは俺の胸の中だ、ほらいつでも空いているぞ。と言いたいところだが今は暑すぎて流石のミツバも抱きしめることはできん、ということでプールなんてどうだ。男と女がイチャイチャしててもだれも怪しむ奴はい(ドスッ)うっ!」
『一人で話すのが好きみたいなんで隊長、私はこれで失礼しまーす』
さぁ、カカシ先輩のところにでも転がりこもう
二度あることは三度ある
『てことなんで先輩5日間よろしくお願いしま「ダメ」』
バタ『待って待って!閉めないでーーー!このまま外に出されたら焦げちゃうー!まるこげだよ!赤丸じゃなくて焦げ丸だよー!』
とドアに体を挟み込んだ
二回目だ、私だってレベルアップぐらいしてる
「いや、そこレベルアップされても困るから。なんか体挟まってて怖いから」
『じゃあドア開けてくださいよ、前回に勝ってミシミシ言ってて痛いです。開けてくれなかったら三代たたりますよ』
「いや、どっちも困るから。イタチのところでも行けばいいじゃない。あいつの家確か豪邸でしょ、エアコンの一つや二つあるでしょ」
『それが先輩、隊長ん家謎のエコロジーキャンペーンやってて使えないんですよ』
「意味不明だから、てことで」
ーミシミシ『痛い痛い!』
デジャヴだこれ、完全にデジャヴだ
でもこの流れだと前回は入れてくれたはず!
後一押しだ、頑張れ私!!
『先輩いいぃ!前回は入れてくれたじゃないですかぁぁ!お願いですよおお!こんな炎天下の中に放り出さないでぇぇぇ!』
「ミツバほんとに悪いんだけど俺今からすることあるんだよね」ミシミシ
『そんなー!酷いじゃないですか!可愛い後輩が苦しんでるんですよー!お願いしますー!なんでもしますからー!』
「なんでも?」
『なんでもー!』
「(ニヤッ)」
『え、』
なんか今ニヤッとしたよねこの人
口元マスクで見えないけど絶対ニヤッとしたよ
嫌な予感しかしないんですけどおお