26 イケイケパラダイス
『行っちゃいましたね』

「あぁ」

『カカシ先輩入院中らしいですけどお見舞い行っときますか?』

「俺が行くと思か」

『聞いたあたしがアホでした。いや、寧ろミジンコ以下でした』

「今日はやけに謙虚だな、ついに俺にひれ伏したくなったか。しかしカカシさんが入院するとはよほど強い敵なんだろうな」

『入院なんてらしくないですねー…』

……入院、入院、入院→寝る→病院服→マスクなし→イケメン!!

『…………隊長、あたしやっぱ行って来ます。病院』

「む、何故だ」

『だってカカシ先輩がイケ…、心配だから』

「(今、イケメンって言いかけたよな、絶対)俺が入院したときは来なかったクセにか」

『え、隊長入院してたんですか』

「あぁ、入院生活はつまらなかったな。ミツバも見舞いに来てくれんしな」

『え、なんかすみません』

「まぁ一年前の話しだがな」

『あたしのすみません返せコラァァァァ!!』

ドスッ

スッ

「そう何度も同じ手にのるか」

『キィィィィ!ムカつく!!』

「心を乱すとはまだまだだな」

くっそう、完璧にこやつのペースに呑まれている!

『じゃああたし、カカシ先輩のとこ行って来ますから』

「なんだ、本当に行くのか。俺のときは来て『もうその下りはいいです』…シクシク」

泣き真似すんなっ!キモイわ!!
とりあえずいち早くカカシ先輩のイケメンを拝もう




イケイケパラダイス




『せーんぱーい、大丈夫ですかー?』

ガラーっと病院のドアを開ける

「なっ!ミツバ君!何故ここに!はっ!そうか!君はオレのファンだな!!それでここまで追って来たのだろう!そうか、そうか!それではこのタイツにサインを書いて『カカシ先輩ー、なんだー元気そうですね』…しゅん…」

と、とても恐ろしい事を熱弁し始めるガイさんと変な本を読みすぎて体調を崩したカカシ先輩が寝ていた

「ちょっと、登場早々設定おかしくない?本の読みすぎて入院してるんじゃないからね。もっと忍らしい入院の理由があるからね」

『え、白髪が入院理由じゃなかったんですか』

「はぁ、もうそれでいいよ」


鼻が隠れるまで布団をかぶっている
せっかくイケメンなのに何故隠すんだ

『………(ジー)』

「……」

『………(ジー)』

「……な、なんなのよ」

『………(ジー)、透視中です』

「ちょ、辞めてちょーだいよ。イタチ、どうにかしてちょーだい」

『え?!イタチ?!』

バッ と振り向くと当たり前のように隊長が立っていた

『隊長、なんでいるんですか。来ないって言ったのに』

「いや、何やらミツバから良からぬオーラを感じ取ったのでな」

コイツ!わざわざ着いてきたのか!!
『な、なに言ってるんですかたいちょー!やだなー!』

「キモイぞ、ニコニコするな」

こんのやろう調子のりやがって
こいつが居たら見るものも見れないじゃないか
ちなみにもう一人いた
べ、別に忘れてたわけじゃないからね!

『あー!そういえば隊長とガイさん綱手様が読んでましたよ!』

「なぁにーー!本当か!それは急がねば!行くぞイタチ君!!」

「え、ちょ、ガイさん」

隊長の抵抗も虚しく ぴゅー っと連れて行かれた

なかなかやるじゃないですか!ガイさん!
さぁーて!

ニヤニヤ、にやにや、niya niya
二人っきりですね!カカシ先輩!!

『カカシ先輩!花瓶の水変えてきますよ!グッスリ寝て下さいね!(ぐふふっ)』

「あー悪いねー、じゃあちょっと眠らせてもらうとしますか」

『はぁーい!ごゆっくりー』

っしゃあー!

ふかーい眠りにおつきになってくだされーー!!

るんるん気分で花瓶の水を変えに行った

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