紅茶は甘く香る
兵長が紅茶を、すする。
兵長のティーカップの持ち方はちょっと独特で変わっているけど、でも兵長らしくて、その持ち方でもかっこよくみえて兵長ってすごいなって思う。
いつの間にかこうやって兵長と紅茶を飲むのが当たり前になっていて、たくさんお喋りをするわけでもないけれど、すごく落ち着く。大切な時間になっている。
『兵長』
「どうかしたか」
チラッと目線だけをこちらに向けて兵長は返事をした。
『美味しいですね、紅茶』
「ああ」
そっけない返事だと思う人もいるかも知れない。でも、こうやって一緒に紅茶を飲んでくれて、話しかければちゃんと返事をしてくれて、なにより兵長が紅茶を、淹れてくれる。それが一番嬉しくて。幸せだなぁって思える。
私の想いを、どうやって伝えたらいいか悩んだりもするけれど、まだ今はこの時間を大切にしたい。
兵長、すきですよ。