:: プロローグ

プロローグ


世界は、一人の女神によって形作られた。

海も、山も、空も。全てが女神によって創られた。しかし、それを発展させたのは、紛れもない人間である。

人間は、女神の使いである天使の御告げに従い、様々な国を造り上げていった。やがて、国を造り上げた世代は滅び、諸国は次代の人間が。または、人外達が発展させていき、国としての形を確固たるものにしたのである。

神の都・カルスフィールには様々な人間が。

水の都・リシェアランドには妖精や精霊が。

炎の都・グレゴスにはドワーフが。

緑の都・フォレスティナにはエルフが。

鉱石の都・ティーナビレッジには獣人が。

光の都・レイトバルーグには魔法使いたちが、それぞれ統治し、六大大国と呼ばれるにいたるまで成長していった。

世界は未だに謎ばかりだと、研究者たちは瞳を輝かせる。

様々な研究・学問の一つ。精霊学。
精霊学は精霊が統治するリシェアランドで最も発達していた。
精霊の、そしてこの国の王であるイフリートが精霊学を推進したからである。
イフリート自身も、自分という存在を知りたがっていたのだ。

精霊学には、その中にまた様々な分野が存在する。

その一つ。妖精学。

妖精の力や、妖精魔法。分布や生態などを調べる分野である。

その妖精学を調べる一人の学者には、明るく活発な娘がいた。

娘の名はシェリエ。シェリエ・マルク・リンダーヌ。

この一人の少女が、不思議な青年に出会った時。物語の歯車はゆっくりと回りだしたのである−−−







2014.03.03 (Mon) 13:54 (0)


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