天国か地獄


 16※

「本当に、齋藤なんだ」
「何、言ってるんだよ……」
「もしかしたら俺が幻覚を見ている可能性だってあるわけじゃん」
「幻覚って……」

 相変わらず、変なことを真面目な顔をして口にする志摩だが今回ばかりは少しだけ、その言葉が理解できた。
 スラックスを脱がされ、剥き出しになった腿に頬擦りする志摩に、背筋が震える。くすぐったい。

「っ、志摩、いつまで……それを……」
「ダメなの?」
「ダメ……ってわけじゃないけど……」

 視覚的にも、結構恥ずかしいのだ。
 けれど、乱暴にされるよりかはましだと思えばいくらか我慢出来る。
 何より、楽しそうな志摩を見るのは嫌ではない。

「っ、ん、ぅ……」

 ちゅ、ちゅ、と内腿に唇の感触が触れる。
 徐々に付け根へと這い上がってくる唇に、緊張で息が詰まりそうになった。

「し……っ志摩……」

 もうそろそろ、顔を離してくれないかと懇願しようとすれば、志摩は徐ろに俺の下腹部に顔を埋める。
 下着越し、志摩の鼻先が当たり、全身が飛び上がりそうになる。
 百歩譲ってそれだけならともかく、だ。

「っ、どこ、嗅いで」

 人の股間で深く呼吸を繰り返す志摩に全身が熱くなる。
 何をしてるんだ、こいつは。
 呆れとか恥ずかしさとか泣きたいとか、そんなあらゆるものでこんがらがる俺を見上げ、志摩はぽつりと呟いた。

「……齋藤の匂いがする」
「あ、あ……当たり前だよ………!」

 寧ろ、それ以外の他になんの匂いがするというのだ。
 堪らず突っ込む俺に、志摩は「そっか」と笑った。

「そうだよね、本物の齋藤なんだから」
「ッ、し、ま」
「やっぱり、本物には敵わないね」

 下着の裾を捲られ、ひやりとした外気が直接触れ、全身が硬直した。

「っ、ぁ、うそ、待って、志摩」
「待ったよ、俺は。……ずっと」
「ひ、ぃ……ッ」

 下着の下、剥き出しになった肛門にぬるりとした肉厚の感触が這い、堪らず声を漏らしてしまう。

「なに?今更緊張してるの?撫でただけですごい締まったよ。……可愛いね、齋藤」
「い、言わないで……お願いだから……っ」
「言わないと認めないでしょ、齋藤は」

 そんなことない、と言い切れないのが悲しい。
「でも」とか「だけど」と口ごもる俺を無視して、再び舌を出した志摩は躊躇いもなく俺の下腹部に口を寄せた。

「ッ、ぁ、や……ダメ、だって、そこは……っ」

 窄まったそこを濡れた舌先で穿られる。
 咄嗟に志摩の髪を引っ張るが、俺の腰を掴まえた志摩はそのまま先端を奥へ進めていく。

「志摩、やめろってば、志摩……ッ」

 性器とも無機物とも指とも違う、独特のぬるりとした感触に頭がどうにかなりそうだった。
 なによりも、志摩に舐められているという事実が、俺にとって一番のダメージだった。

「ッぅ、ん、ぅう……ッ」 

 内側を解すようになぞられ、その度に下腹部にぎゅっと力が入ってしまうのが自分でも分かった。
 それでも構わず、舌から唾液を流し込んでくる志摩のせいで俺の意志とか関係なく、徐々に慣らされてしまうのだ。

「っ、だ、だめ、だって……志摩……ッ」

 体が熱い。その中でも挿入された志摩の舌は、それ以上に熱く感じた。
 腹の奥、ぐちゅぐちゅと濡れた音が混ざり合う。
 内壁を舌で撫で上げられる度に目の前がチカチカして、力が抜けてしまいそうになった。

「し、ま……っ」

 血管を溶かしてしまいそうな程、全身を巡る血が熱く感じた。
 そして巡り巡ってそれらが下腹部に集中するのが分かり、志摩の顔の目の前、収まるどころか反り返ったそれを見て居た堪れなさで死にたくなった。
 せめて、気付かれないようにと思ったが、不自然に膨れた下着を志摩が見逃すわけがなかった。
 ちゅぽりと音を立て、舌が引き抜かれる。
 不自然に開いた肛門から唾液がどろりと溢れるのが分かり、それでも、それを拭う気力がなかった。

「っはは、齋藤……舐められるの好きなの?」

「すごい濡れてるけど」盛り上がった下着を捲られ、染みを作った先端部の先走りを拭った志摩は笑う。
 その言葉に、カッと顔面が熱くなった。

「……それ、は……志摩が……」
「俺が何?」
「……ぅ、うぅ……っ」
「……あれ?言ってくれないんだ。残念だなぁ」

 ここまで心の篭っていない言葉は初めてだ。
 残念がるどころか、口ごもる俺を見てにやにや笑っているくせに。
 いい加減に人の股間から顔を離してくれ、と志摩の肩を掴んだ時だった。

「っ、ぁ、ひ」

 下着の中、指を滑り込ませた志摩は俺の亀頭に触れた。

「こんなに勃ってたら、少し触っただけでもイッちゃいそうだね」
「や、だ、志摩、指……ッ」

 先走りで濡れた尿道口を指の小指で穿られれば、ぞわぞわと全身の毛がよだつ。
 普通に触られるのとは違う、妙な感覚に頭の奥がチカチカと弾けて、何も考えられなくなる。
 志摩、と人の性器を弄ぶ手を掴むが、その指先は止まることはなく。

「腰が動いてるよ、齋藤」
「ッ、ひ、ぁ、あぁ……ッ!」

 ぐぷぐぷと濡れた音がすぐ耳のそばで響いた。
 溢れ出す先走りを塗り付けるように、先端部から裏筋に指を這わせる志摩に、腹の奥でぐるぐると溜まっていた熱が徐々に迫り上がってくるのを感じた。

「ふ、ぁ」

 イキそう、と自分でも分かった。
 頭の中が白ばみ、視界が霞む。滲む汗に、それよりも早くイキたいという気持ちの方が勝ったときだった。
 下着の中、這わされた志摩の指にぎゅっと根本を掴まれる。

「し、ま、なんで」
「……やだな、そんな顔しないでよ。これくらい我慢もできないの?」

 射精寸前の状態での寸止めに、行き場を失った熱が全身をぐるぐると駆け巡り始める中、どんどんと先走りを溢れさせていたそれを下着から引っ張り出した志摩は、徐ろに舌舐めずりをした。そして、濡れた唇が小さく開く。

「ッ、なに」
「っ、ん……っ」

 瞬間、亀頭部に志摩の唇が触れる。
 柔らかいその感触を味わう暇もなく、ぱくりと咥える志摩に全身が強張った。

「や……ッ嫌だ、志摩、汚いよ、志摩……ッ!」
「……っ、はは、何言ってるの、齋藤。齋藤だって、いっつもしゃぶってるじゃん」

 確かに、そうだけど。
 それでも、誰かに咥えられたことなかった俺からしてみればカルチャーショックで。
 それも、志摩に。と思えば益々頭の中がこんがらがって、志摩の口の粘膜に包み込まれただけで、射精しそうになる。

「っ、ご、ご、ッごめ……ん……」

 自分が何に対して謝ってるのかすら分からない。
 そんな俺を一瞥して、志摩は舌を絡めてくる。
 感じたこともない、包み込まれるような感覚に性器が蕩けそうだった。
 それだけでもやばいのに、既に極限状態の性器を根本から先端へと筋を舐められれば我慢しろという方が無理な話であるわけで。

「ッ、ぁ、んんぅっ」

 ぷつりと糸が切れたみたいに、志摩の口の中に射精してしまう。

「っ、ご、ごめ……」

 一瞬、驚いたように目を丸くした志摩だったが、それも束の間。
 俺の性器から口を離した志摩は、そのまま口を閉じ、次の瞬間ごくりと喉仏が上下した。
 こいつ、飲みやがった。

「……流石に、結構キツイね。これ。喉がどうにかなっちゃいそうだ」

 精子を飲んだことある俺からしてみれば志摩の言いたいことは分かったが、なら何故飲むんだと驚き呆れずにれいられなかった。

「何して……は……っ早く、早く喉濯がないと……」
「でも、すごい齋藤の味がする。喉の奥が齋藤でいっぱいだよ」
「何言って……ぁ、ちょっ、志摩……!」

 射精したばかりの性器を握られ、再び芯を持ち始めるそこ。
 分かりやすい自分に居たたまれなくなる俺とは対照的に、持ち上がる性器に志摩は目を細め、笑った。

「すごい脈打ってる……これならまだいけそうだね」
「……へ?」

 嫌な予感を覚えたのも束の間、ベッドの上、膝立ちになった志摩は自分の下腹部に手を伸ばす。緩められるベルト。唐突に下着を下ろす志摩に言葉を失う。

「っ、し、志摩……ッ?」

 目の前、下着の下から現れる勃起した性器に俺はぎょっとする。

「ねぇ、見て、これ。……齋藤に触ってるだけでこんなに勃っちゃった」

 まるでどこぞの変態親父のようなことを躊躇いもなく口にする志摩。
 目のやり場に困り過ぎて、目が逸らせないでいる俺の鼻先にその先端を押し付けられる。
 独特の匂いに、目眩を覚えた。それ以上に、全身が熱くなる。

「触ってよ、齋藤も」
「さ……触るって、言われても……」

 視覚的暴力とはこういうことを言うのかもしれない。
 思いながら、目の前のそれを軽く突けば、ぴくりと志摩の肩が震えた。それを見て、益々鼓動が加速する。

「俺、こういうの、全然分かんないけど……」
「……っ、いいよ、最初から期待してないし。……一人でする時みたいでいいからさ」

「齋藤の手で触ってよ」と志摩は笑う。
 その言葉が余計居たたまれなくて、それでも、ここまで来て逃げるわけにもいかない。
 意を決し、先走りの滑る裏筋に指を這わせる。

「っ、ん……」

 一人でする時みたいに、と言われても、他人のものを扱くのとでは訳が違う。
 余計意識してしまい、息が乱れる。
 唾液を垂らし、それを指に絡めてはもたもたと手を上下させる。
 品のない音が響き渡る中、志摩は俺を見下ろしたまま笑う。

「っ、本当だ、全然気持ちよくない……」
「な……なんだよ、文句言うなら……」
「けど、なんだろ……すっごいドキドキして……やばいな、これ」

 深く息を吐く志摩の言葉に、バクバクと煩いくらいの心音が耳元で響くのだ。
 せめて、少しでも気持ちよくなってもらおうと思えば思うほど余計手が滑ってしまう。
 それでも、何度も握り直す手の中の志摩の性器は先程以上に硬くなっていて。

「齋藤の手で扱いてもらえるなんて……夢みたいだよ」
「お……大袈裟だよ、これくらいなら、俺も……」
「してくれなかったでしょ、前の齋藤は」

「俺が触るのも嫌がってたんだから」と、志摩。
 確かに、そうだ。男相手に触られたところで戸惑いと恐怖しかなかったが、それは今でも変わらない。
 この行為にも少なからずの緊張があった、それでも、それ以上に志摩に対する気持ちが多いのも事実で。

「……これからは、その、なるべく……頑張るから」
「……」
「だから、機嫌を直してほしいというか、その……」

 もしかして、また怒らせてしまったのだろうか。
 何も言わず、ただ深い息を吐く志摩に、恐る恐る顔を上げた時だった。

「って、え、ちょっと!し、志摩!」

 いきなり、腰を掴まれる。
 突然の志摩の行動に驚き、思わず手を離してしまう俺に構わず、志摩はそのまま俺を抱き寄せた。

「頑張るって言ったよね、今。……何でもするって言ったよね?」

 嫌な笑みを浮かべた志摩に、血の気が引く。
 そこまでは言ってないのだが、この目をした志摩の耳に俺の反論は届かないことだろう。

「ぁ、あっ、ちょっ、え、あ」

 つられて、膝立ちになった俺。
 志摩は半勃ちの状態から収まらないでいる俺の性器を握り込む。それだけで緊張する俺だったが、志摩は引き気味になる俺の腰を抱き寄せた。
 瞬間、ぬるりとした感触が性器に触れた。溶けそうなくらい熱いそれは間違いなく志摩のもので。

「っ、し、しし、志摩、これ……ッ」

 擦り合わせわせるよう、握り込まれる二本性器。
 お互いの先走りが混ざり、耳障りな音が立つ。
 触れ合った場所から伝わってくる志摩の熱に、融けそうなくらい熱く疼き始めた。

「し、ま……これっ、ちょっと……やばいって……」
「っ、ね……一緒に気持ちよくなりたくない?俺はなりたいなぁ、齋藤と一緒に」
「ぁ、待っ、ぁ……志摩……ッ」

 矢先、俺の制止も聞かずに志摩は両手で包み込むように握り込んだそれを擦り始める。
 気持ちいいと悪いとかそんな段ではなく、志摩の性器とこんなにくっついているというだけで心臓が馬鹿みたいに騒いで、腰が蕩けそうになる。

「……っだめ、擦っちゃ、だめ、本当、やばいってば……ッ!」

 滑る度に志摩の凹凸が掠め、腰が自然と動いてしまう。
 普通ではないとわかっていても、溢れ出る先走りはあっという間に志摩の手のひらに擦り付けられた。
 ただでさえ射精したばかりの性器は敏感で、ぬちゃぬちゃと手のひらで擦り合わせられるだけで目の前がチカチカと点滅する。

「っ……し、まぁ……ッ!」
「っ、なに……?俺とキスしたいの?本当、甘えん坊なんだから齋藤は……ッ」

 誰もそんなこと一言も言っていないのだが、反論する暇もなく志摩は唇を重ねてくる。

「ん、んんっ、ぅ、ふ……ッ!」

 上と下、流れ込んでくる志摩の熱に充てられ、全身の血液が沸騰しそうになるのを感じた。
 唇を割って挿入される舌先に、こちらの舌までも絡み取られる。

「っ、ぅ……んん……ッ」

 自分の体じゃないみたいに腰が痙攣する。触れ合った箇所が融けて混ざり合うような錯覚が支配する。それ程、志摩を近くに感じたのは確かだった。
 朦朧とする意識の中、唇が離れる。息絶え絶えで志摩を覗き込めば、唇を舐められる。

「っ、は、ぁ」
「……っ齋藤……」
「ん、ぅ……ッ」

 どちらともなく、キスをする。
 志摩のこと以外何も考えることができなくて、次第に流れ込んでくる熱が愛おしくてたまらなくなって、俺は志摩に舌を絡めた。

「ふ、ぅ……っ」

 擦り合わせ、お互いの感触を確かめ合う。
 お互いを遮る薄膜が邪魔に感じる程、俺は酔っていたのかもしれない。
 それでも、蕩けたように笑いかけてくる志摩を見ると、そんな邪な考えもぶっ飛んだ。

「すごい、熱いね、齋藤……、ね、気持ち良い?齋藤、気持ち良い……っ?」
「っ、志摩っ、しま……志摩……ッ」
「俺も、すごい気持ちいいよ……齋藤の熱で溶けちゃいそうだよ……っ」

 お互いに呂律が回ってなくて、それでも、囁かれるその言葉に心臓は大きく脈を打つ。
 どちらのものかわからないほど混ざりあった先走りでどろどろに汚れたそれは、はち切れんばかりに張り詰めていて。
 浮き出た血管が掠める度に腰が震えた。気が付けば、俺は志摩にしがみついていた。

「っ、し、ま……ッ俺、も、ダメ……っ」
「……っそっか……奇遇だね、俺も結構……やばいんだよね」

「ね、一緒にいこうよ」と、耳朶に唇を押し付けてくる志摩は強請る。

「そんな、こと……」

 タイミングを合わせる余裕なんてなければ、こう話している今すぐにでも射精してしまいそうな程だ。
 無理だ、と泣きそうになりながらも首を横に振った時、握り込む志摩の手のひらの上、もう片方の手を重ねられる。

「っ、ひ、ぁ」

 ぎゅっと握り締められれば、先程よりも比にならない程の握力が加わり、更に隙間なくくっついた性器。
 その状態で、ゆっくりと上下する手のひらに頭の奥がじんじんと痺れ始める。

「っ、齋藤……ッ」
「ぁ、うそ、待っ、あ、っぁ、あぁ……っ」 
「……齋藤、齋藤、っどう?イキそう?ね、齋藤、気持ちいいっ?」

 徐々に速さが増し、リズミカルに擦り上げるその手に呼吸が苦しくなる。汗が止まらない。
 下腹部にドクドクと流れるそれが志摩の脈なのか、自分の脈なのかも分からなくなり、腹の底から迫り上がってくる熱に目の前が白ばむ。

「しま、ぁ、だめッ、これ以上は、本当……ッ!」
「っ、そっか、まだ足りないんだね……ッ」
「ひ、ィ……ッ!!」

 更に強い力で擦られれば擦られる程、締め付けられるそれらが滑り合う度に全身に電流が流れた。
 止めどなくやってくる快感の波に思考回路が混濁し、何も考えられなくなる。
 霞む視界の中、志摩の顔が歪むのを見た。志摩だって、俺と同じくらいキツイのだろう。
 それなのに、目が合えば、志摩はうっとりした顔をして更にその手を早めるのだ。

「っ、さいと……っ」
「っ、しま、しま……っ、し、まぁ……ッ」
「……好きだよ、齋藤……ッ」

 重ねられる唇。それに応える余裕すらなかった。そのキスを切っ掛けに、今まで辛うじて保っていた自分の中の何かが崩壊するのがわかった。
 ドクリと大きく脈を打ち、志摩の手の中、俺は射精した。

「ふ、あ、ぁあ……ッ!」

 全身の熱を根こそぎ排出したような射精感。
 それとほぼ同時に、重なり合った志摩の性器が小さく震えたのが分かった。
 手のひらの中、二つの熱が広がり、志摩の指の隙間から溢れた。
 深く息を吐いた志摩は、ぬちゃりと音を立てて性器から手を離した。

「……ふふ、結構出たね」

「俺のまでどろどろだ」そう笑って、俺の性器から垂れる精液を指で拭った志摩はそのまま舌で舐め取った。
 顔が熱い。いや、顔だけではない。全身が、焼けるように熱い。
 収まると思っていた熱は一層温度を増し、視界が霞む。

「あれ?……齋藤?齋藤?」

 ぼんやりとした頭の中、志摩の声が響いた。
 肩を掴まれ、体を揺すられるのを確かに感じたが、全身に力が入らない。それどころか指一本動かすのが億劫な程の強烈な疲労感が襲い掛かってくる。
 志摩の声を聞きながら落ちる深い意識の中。
 このとき、自分が気を失ってしまったのだと志摩に聞かされることになったのは数十分後、浅い眠りから目覚めたときだった。

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