56日目の約束



――それはただの悪戯心だった。


二日後に紘人とのドライブを控えた水曜の晩、ベッドの中でイチャイチャしてたらムラッときて結局エッチになだれ込んだ。
とはいえ平日で翌日はお互い学校と仕事があるから一回だけ軽めに、扱き合いするだけにした。
でも調子に乗った俺が紘人のオナニーが見たいって言ったらヘソを曲げられちゃった。
いや、途中までやってくれたけどね。結局紘人が恥ずかしさに耐えられなくなって俺が二本分扱いたんだけど。

ヌき終わったら恥ずかしいのか怒ってるのか、紘人は一人で風呂に行ってしまった。一緒に入ろうって言ったのに断固拒否された。俺、置き去り。
俺は紘人と早くイチャつきたいのになかなか風呂から上がってこなくてつまらないから、ちょっとした悪戯心が働いた。

「お部屋探検〜」

小声で適当な節をつけて鼻歌を歌いながらベッドを抜け出す。
寝室は紘人の聖域だからこういう関係になるまで一歩も踏み入れたことがなかった。
ベッドの下にエロ本とかエロDVDとか置いてないかなあ、と軽い気持ちでベッド下収納の引き出しを開けてみた。
中はタオルとか雑貨が詰まっていた。つまんね。
いやしかし目に見えるところにあってはオカズとはいえない。

少し奥の方を探ってみる。……お、あった。ありました!
雑誌だ。結構読み込んでるっぽい雑誌がずらりとかなりの冊数。
やだー紘人さんのえっちー!

さて、紘人はどんなエロ趣味なのかな〜?巨乳派?微乳派?まさかのマニアック系?
俺はそれを引きずり出して表紙を確認した。そして、固まる。


……見てはいけない物を見てしまった。



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