こい 鯉 恋@


「ふぅ・・・」

「おつかれさん。少し休んでいいんだよ?」

「いやいや!ここからが本番ですよ!」



先日買った新しい服を着て、仕事をする。


何気にお気に入りなんだよな、この服。

我ながらいいセンスしてるぜ。


自画自賛をしながら、さきほどから考えていたことを再び考える。


う〜ん、どうも服を買った日あたりからユーリの態度がおかしいんだよな・・・。

なんか常に周りを気にしてるというか・・・。


ユーリの事を考えながら仕事をしていると、店のドアが開いた。



カランカラン...



「いらっしゃいま・・・」

「やっほー」

「あっ、先日はどうも!」

「いーえ。すごく似合ってるよ」

「ありがとうございます!」



誰かと思えば、服屋の可愛い系のイケメンさんじゃないか!



「この服すごく気に入ってるんですよ!」

「そりゃ良かった。気に入られてなかったらどうしようかと思ったよ」

「そんなこと思うわけないじゃないですか!」

「君みたいな人に着られて服も幸せだろうな」



この人・・・。なんていい言葉を言うんだ・・・!

今心にグッときちゃったぜ!



「あ、席はこちらでよろしいでしょうか?」

「うん」

「こちらがメニューです!」

「ありがとう」



メニューを渡せば愛想良く笑顔で返してくれる。


ちくしょう・・・、眩しいぜ!



「そういえば・・・」

「?」

「自己紹介をまだしてなかったかな。俺の名前はカイ。君は?」

「ユイです!よろしくお願いします!」



自己紹介を終え、握手をする。



この時、私はまだ知らなかった。

このカイさんが、後に私にとって大きな事件を起こす事に・・・。





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