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『れいは、そこにすんどるん ?』
「ええ」

公園のブランコに尻をついて目の前にしゃがんでいるかんだに首を傾げる。わいは皆と行動せんから知らんかったけど れいは皆と渋谷荘に居るんやな… 考えていれば脇に手を添えられ立たされた。

『皆、おるんやろ?』
「いやですか?」

揺らした瞳を隠すようにかんだの胸に顔を埋めて言葉を紡げば頭をぽんぽんと撫でられる。皆とお世辞でも仲が良いとは言えへんねん。

『わい、がんばるわ』
「…! はい、頑張ってください」

かんだを見上げて笑顔を張り付ければ一瞬、一瞬だけ表情が強ばった。やっぱりかんだにはわかってまうんや



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