アンネロ(稲妻)
君の震える目蓋にキスしたのは、ダムになりたかったからで。
小さく響いた音と丸く開いた目に、してやったりの笑顔を映した僕は、次の瞬間溢れてきた涙に酷く狼狽えた。
「ねえ、どうしたら君の涙は止まるの?」
「止めなくてもいい。これは嬉し泣きだから」
一粒ずつ落ちていく涙は、ジーンズに綺麗な星空を作った。
囓ワの結晶
11.12/22
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