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World - 魔術式

■魔術式

魔術の手法の一種で、文字や記号を組み合わせた式で魔力を操作するもの。
「魔術式」はこの手法そのものを指す場合と、式のことを指す場合とがある。

式の構成には、魔術言語であるオルノウェイス古語が使われる。
それぞれの文字や単語ごとに異なる属性があり、組み合わせることによって魔力を帯びるので、その力を利用して術者の持つ魔力を術の効果として具現化する。

式は効果の強いものほど長く複雑になり、術者や魔具への負荷も大きくなる。
また、簡単な式でも魔力を乗せる強さを増やせば効果も強くできたり、ひとつの効果でも式の組み方は何パターンもあったりするので、ほとんどの術者は基本の式を使わず、それぞれ自分で効率や使い勝手が良いように改良した式を作っている。

魔術式を使う際には、魔具と呼ばれる道具を使用する。
簡単な式であれば魔具がなくても使える場合もあるが、使える式は術者の魔力や能力の程度による。


■魔具

魔術式は、式を組み立てる(詠唱)→式が帯びた魔力を術者の魔力と繋ぐ(展開)→効果の具現化(発動)の3つの行程が必要で、魔具はこれらを補助・補完して効率良く処理するための道具。
魔術式を扱う他に、自身の魔力の増幅や変換などを行うものもある。

魔具の形は、剣などの武器に組み込まれた物と、指輪やピアスのように身に着ける形の物が主。
武器型のものについては「魔装武器」と呼ばれることもある。
いずれも、本体、魔力回路、法珠の3パーツを基本に構成されている。
回路の素材には、魔力が抵抗なく流れやすい銀や銅などの金属が使われる。

魔狩人の場合は、武器は魔術式を扱うことに特化させ、それ以外の増幅や変換等は他に身に着けた魔具に任せている者が多い。


■法珠

魔具の心臓部となる部分。
機械の上では、メモリーやCPUにあたる演算装置として使われる。
主に魔石(魔力を帯びた鉱石)や、龍などの高位魔獣の鱗や骨を素材としている。

武器として使われる魔具には最低2つの法珠が使われ、1つが術者と魔具の間の魔力の流れを制御し、もう1つが式の展開・具現化などを行う。
その他、相手の術を無効化するものや、式の多重展開、高速化など、使用者の好みと目的別に様々な法珠を組み合わせて使用する。

法珠の性能は、演算速度や、対応できる式と魔力の許容量などで評価される。性能が良ければ良いほど高度な式が扱えるが、当然それに比例して値段も上がる。
宝石・宝飾品と同様、見た目が美しい物も価値が高い。


■その他の道具

・術式符
魔具の代わりとなる特殊な紙。
これに専用のインクで式を書き込み、魔力を流し込むと式が発動する。
発動は遠隔で行える他、条件が揃った時に発動するよう仕掛けたりもできるので、前もって狩り場に設置しておいて、罠や地雷のように使ったりする。

・護符
身に着けている本人の魔力を借りて自動的に防御結界や術の無効化などの簡単な式を発動させる物。
魔具の一種だがこれは分けて呼ばれる。
本体が回路を兼ねており、指輪やピアスなど直接肌に触れる形のアクセサリーになっている物が多い。


■式霊

魔術式の組み合わせによって法珠に宿る意思。ごく稀に、魔力の強い高位の法珠、特に長年よく使い込んだものに現れる。
一種の人工知能のようなものだが、狙って作れるものでもなく、どちらかというと付喪神。

基本は光や温度などで呼応する程度だが、さらに使い込んでいくと、言葉を話したり、実体を持って法珠から出てきたりするようになる場合もある。

式霊は、持ち主が使った式を記憶し、それを自分で使うことができる。
式霊自身が式でできている上に法珠の核と直結しているので、詠唱速度などは人間とは比べ物にならないほど速く、上手く扱うことができればかなり便利。

ただし、高位の式霊が憑いた法珠は持ち主を選ぶと言われており、扱うにはそれ相応の実力が必要となる。

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