(若干の下ネタ)


「はぁっ……」

彼女の部屋から聞こえてきた、妙に艶かしい吐息に、俺は固まってしまった。

――なんだ、これは、

まさか、と、頭の中はピンクに染まる。いやいやいや、無いだろ。失礼だが、彼女はそういう行為をする男も居ないし、そもそも行為自体出来るか分からない身体なのだ。

だから鎮まれ!俺の心臓!

が、ピンクスイッチが一度入ってしまえば後戻りは困難。
興奮し過ぎていろんな所に血が巡ってきた。

「ンっ……!」

扉の向こうから僅かに聞こえる吐息。
俺の興奮も急上昇。
やばい。下半身に熱が集まってきた。

良からぬ想像を膨らませる。
彼女は部屋で一体…。






が、



「あ、ロックオン」
「おおおおおお前っ!な、なっ、何をっ!」
然り気無く瞬時に下半身を庇いつつ、いきなりの彼女のお出ましに驚く俺。瞬発力を誉めてやりたい。

彼女は汗だくの額を拭った。やっぱりあんなことやそんなことをしていたのか!なんて変な方向に頭が働く。
そのまま彼女は怪訝そうに眉間に皺を寄せた。











「いや、何って……腹筋だけど……」









(ピンクスイッチ)

彼女にだけ、スイッチオン。



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