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■ 再エイプリルフールの巻の筈が

「名前ちゃん!」

『あ、近藤さんおはようございま』

「今日俺お妙さんに告白してOK貰えたー!もうすぐ籍入れることにしry」

『あ?』



『なんて?』

「え……だからお妙さんにOK貰えたっ……」

『ぶっちゃけ聞くよ? 何言ってんの?』

「はいエイプリルフールなので巫山戯ましたごめんなさい許してくださいぃぃぃぃ」



「名前さんて、あんなに大胆に去年、エイプリルフールってことで土方さんを騙したのに、騙されんのは嫌いなんですねィ」

『そうなのよ。マジで騙されるのは嫌だ。巫山戯んなって思う。私ドッキリ系とかびっくり系も嫌いだからさ』

「俺が実はMだって言ったら、どう思いやす?」

『ちょっとリアルに有り得るから怖い。君はサディスト王子としていてくれ』

「はい」

「おい、名前いるか。」

『あ、トシ。おはようございます』

「ああ。朝から悪ぃが相談なんだけどよ…。とっつぁんから見合いの話が来てる。相手の女は乗り気じゃねェらしいんだけどよ、どうすれば上手く縁談に持ち込めるか考えてくれねーか。」

『は?』



『何を言っているの?お、お見合い…?え、え、え、縁談…?援団のこと…?』

「違ェよ。要は結婚出来るように話を進めてェんだよ」

『え……ガチで……?』

「(なるほど。今年は土方のヤローが仕掛けんのか。うわァすげえ名前さんの落ち込みっぷり。死んだ顔してる。ムンクの面してる。)」

「名前?」

『……あ、えっと、トシ…は、相手の女のこと気に入ってるの?』

「? ああ。綺麗だし、何せマヨネーズがマジで大好きらしい。マヨラーとならまだ結婚してもいい。」

『ああ……ああそう……マヨラーね、うん……分か、分かった……。えっと……でもマヨラーと結婚すると食費やばそうじゃない…?』

「いやそのくらいは別に……気にしねぇよ。」

『あ、だよね……愛に食費は関係ないよね……テヘペロ……』

「(……ガチで名前さんがやばい。)……おい土方さん、そろそろネタバレしても良いんじゃねェですかィ」

「は?ネタバレ?」

「あんたもエイプリルフールに乗っかるとは思わなかったですけど……これ以上やると名前さん死ぬんで……もうカミングアウトしてもいい、」

「今日エイプリルフールなのか?ああ、確か去年は名前から仕掛けてきたんだっけか。おい、名前。とうとう近藤さんが志村姉にOK貰えたらしい」

『いやそれさっき聞いた…』

「……え、土方さん?」

「あ?」

「見合いの話ガチなんですかィ?」

「ああ、嘘つく理由がねえだろ」

「いや今日なら全然嘘つく理由ありやすけど」



『マジか……私も途中でエイプリルフールだと思ってた騙されてたけどマジか……マジのやつかよおい……』

「近藤さん。知ってやしたか、この話。」

「ああ、最近よく真面目に悩んでたからな、あいつ。今お見合いに行ってんのか?」

「ええ、張り切った格好で行きやした」

「名前ちゃんはなんて応援したの」

『……マヨネーズが好きな女は××××をかけられるのが好きな女ってことでいいんだよな?って言えばすぐに落ちるって土方さんにアドバイスしました。』

「「お前はマジでクズ。」」



「おいどういうことだ名前。あっちカンカンに怒ってたじゃねーか」

『やったじゃん。あれくらいで怒るとは短気だね、あっちも。この先うまくやっていけないよ。諦めて前を見なトシくん』

「…ああ。諦めるか。」



「いやトシ、お前マジで見合い行ってたのか?ガチでエイプリルフールじゃなく」

「あ?俺はいつでもガチな男だ」

「なんで?名前さんは諦めたんですかィ」

「いやあいつが一週間前に、『お見合い行ってきなよ〜そんでもって、トシがバツイチになったら私が貰ってあげるよ〜』って、酔っ払いながら言ってたから。」

「「いや真に受けるんか〜〜い。」」


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「また次の見合い探さねェとな」
「土方さんがドンドン変な方向に向かってやすよ」
「名前ちゃんも顔死んでるぞ」
『この気持ちはなんだろう……』




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