彼シャツ着ちゃいました ♀コブラ・学パロ♀
「コブラ、ちょっと来い!!」 「へ?」
ばぁん!!と教室の扉が開き、顔を真っ赤にしたガジルが入ってきた。 何故かマフラーを巻いていて、歩き方がぎこちない。 それもそのはず、彼女は昨日初体験をしたのだから。 迷わずコブラの席まで来たガジルは、細い腕を掴んで再び廊下へ出ようと歩き出した。 あ、これは次の授業無理だな。
「シェリー、次の授業腹痛で出れないって言っといて」 「え、えぇ、わかりましたわ。お気をつけて」
二人が教室を出て、嵐が去ったように静まり返った教室に、昼休み終了を知らせるチャイムが響いた…
風通りの良い屋上、フェンスを背に座り、膝を抱いたガジルは耳まで赤くしていた。
「ガジル、パンツ丸見え。純白」 「誰もいないからいいんだよ!!それより、き、昨日…あの…」 「どうだった?ドラグニルの野郎、すごく肌艶よかったけど」 「あいつ…!!」
風にふわりとマフラーが靡いた。 垣間見えた白い首筋に散る、無数の赤い華。 また目立つところにつけたなぁ、と思いながら、ガジルの言葉を待った。
「………すごく、痛かった。血も、出たし…」 「ガジルは痛い方か。よしよし、頑張ったな」
すり、と寄り添ってくるガジルの頭を撫で、コブラは苦笑した。 昨日、律儀に教室までナツが迎えに行ったらしい。 同じクラスのルーシィからの情報だ。 いつになく緊張していたガジルの表情が容易に想像出来る。
「で、ちゃんとゴムつけてくれてたか?」 「つ、つけてはいたんだけど…あの…私ん中が狭くて…全部、は、入らなかった」 「は?」 「っだから、最後は、す、素股?ってやつで…」
ガジルの顔は、今までにないほど赤い。
「わ、私、ナツに嫌われたかな!?」 「何でそうなんだよ!!」 「だ、だって、痛がって最後までできなかったのに、下着だけ気合い入れて…!!」 「そうだ、下着の事聞いてなかった!!」
ちゃんと日常でもつけられるものがいい、と言う事で、そんなに派手なものにはならなかった。 ガジルが好んで身につける黒で、フリルをあしらった可愛らしいデザイン。 パンツが紐とノーマルのものがあるので、使い分けが出来る。 ちなみに、昨日は紐仕様のものを穿かせた。
「俺以外に見せるな、って言われた」 「見せねーよ!!あいつ何考えてんだ。ま、気に入ってくれたんならよかったじゃねーか」 「次」 「ん?」 「次ん時は、穿いたままヤりたいって。こ、興奮、するから…」
ひぅ、と少し強い風が吹き、俯いたガジルの頭を再び撫でる。 あの馬鹿には刺激が強すぎたようだ。
「とりあえず、変なプレイに発展しそうだったら、全力で拒否しろよ?」 「うん。あ、だから、ナツに私嫌われたんじゃ…」 「嫌いになるわけねーじゃん!嫌いならこんなにキスマークつけないって」
強引にマフラーを剥がせば、嫌でも目につく赤い華。 見ているこっちが恥ずかしくなりそうだ。 どんだけがっついていたんだ、あのピンク頭。
「何すんだよ!隠してたのに!!」 「首だけ…の訳ないよな。身体中につけられただろ」 「……私が確認できないとこまで。メタリカーナとお風呂に入れない」 「え、親父さんと入ってんの!?じゃなくて、次は抑制してもらえよな。苦労すんのはガジルなんだから」 「う、うん」
何故だろう、ミッドナイトに会いたくなった。 そんな午後の一コマだった。
E N D
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