∴ ８ 「ぁ、や、いゃぁ、あきらくんのが、中に…」 「はぁ、我慢出来なくて、出しちゃったよ…ごめんね、ここに、いっぱい出たの、分かる？」 −ちゅ、ぬちゅんっ 感じすぎる場所に、先端を擦り付けるよう旋回され、じんじんと爪先までしびれが走る。 「ぁっ、あ〜、や、いっぱいなの、らめ、らめなの…！」 「何で？嫌だった？」 「そんな、だって、中に、ぁきらくんのが…」 「うん、凄く出たからね……桜が女の子だったら、妊娠しちゃうかもよ」 「ゃら、いやぁ、そんな、言っちゃらめ…」 うつろな顔のまま、そんな睦言をいい、首を横に振った。猥褻なことを言われてしまうと、それだけで後孔がきゅんとするのだ。 近くにきてほしくて手を伸ばすと、抱き起こしてくれる。挿入されたまま起こされて抱きしめられ、違った角度からアキラを感じ、あーあーと呼吸を乱した。 『からだ、あつい、きもちいい…きもちいよぉ…』 この行為は何故こんなに気持ちいいのだろうか。 今まで、桜介はこんなとろとろの状態にならなかった。快感を無理矢理引きずり出され、凶暴すぎるセックスに恐怖しながら泣いているばかりだった。 それなのに、今は一生こすり続けて欲しくなるし、肉慾だけの人形になりたいとさえ思ってしまう。 『好き…』 アキラが愛しい。自分の中に挿入っているこれだって愛しい。 だから、もっと欲しくて、もっと抉ってほしくて、自然と腰が動いてしまう。 「ん、あきぃ、らく…すき、すきぃ…」 惚けた顔で口をひらくと、彼の舌が入ってくる。キスをしながら、律動が再開され、大きく抽挿するのではなく、中に収まった状態で下から突き上げられる動きに鼻息を漏らす。 ぐぅぅ、と芯を持ち始めた彼の陰茎は、再び大きく膨らみ心地よく圧迫してきた。 −ぐちゅん！ぐちゅっ、ちゅ！ 肉や精液を撹拌させるように粘ついた音が響き、桜介は口の中で喘ぎながらアキラにしがみつく。 汗で濡れた背中に、同じように汗で濡れた腕を巻き付けると、このまま水になっていっしょくたに混ざり合うような錯覚がした。 「んんっ！んぅ、ふぅん、んっ！」 ぐいぐいと腰を動かされて、複雑な隆起でつつかれると、堪らない。二回も出したというのに、性懲りもなく愉悦し、行き場のない欲液が毒となって躰中を駆け巡る。 全身を性感帯にし、口の中も、アキラが触れている腰骨もぞわぞわと感じさせた。 下と同様に口も蹂躙されて、歯列や上顎、唾液を啜られる。 いいようにされている。自分を使って、アキラが気持ち良くなっている。 その被虐的な官能に、桜介は優しく包まれ、肌を粟立たせる。 「んんっ、んっ！あー、あー、そこ、ごりごりするの、やっ、ぉしり、すごぃの…！」 「はぁ、何？こうされるのが好き？」 「わか、わかんな…！ひっ、んぁ！きもちぃ、とこばっか、らめ、です…あん、ああっ」 「じゃあ、こうしようか、いくよ…」 −ずちゅん！ 「ひぁぁ！あっ、あ〜！」 あまり抽挿はせず、ぴたりとはめながら奥のほうを重点的に突き上げる動きから、大胆なものへと変えられ、悲鳴を上げる。 尻肉を掴み、持ち上げたかと思ったら、そのまま桜介を落としたのだ。ずどん！と奥へ突き上げられるピストンをされ、喉から絞り出すような悲鳴しか上げられない。 蕩けた粘膜は柔らかく、引き込むようにアキラの陰茎を上手に飲み込むから、少し乱暴にされた程度だと、すぐに快楽へと変換された。 「あきらくん！これ、これ、おちんちん、すごいっ…！」 「落ちる感じが、ん、いい？」 「やぁ、変になるから、おちんち、おっきぃのいやぁ…！」 「うそ。美味しそうに銜えているくせに」 涙目で訴えると、その汚れた顔を楽しそうに覗き込む端整な顔が。 こんな時でもアキラは格好良くてずるい…桜介はこんなにも乱れているというのに 「ゃ、なんで、なんれ、おっきぃの、いっぱいあたるの、あ、あっ、ああっ」 「ん、はぁ、桜が大きく、させてんだよ…俺のちんこ、好き？」 「ひん！ひっ！す、すきぃ、すきっ」 「いやって言わなかった？」 「も、わかんな、好き、大好き、もっとしてぇ…」 「頭、はたらかないか…ん！っ」 腰をグラインドするような動きをされ、口端から唾液が溢れるくらい喘がされる。じゅぷじゅぷといやらしい音をわざと立てながら、これでもかと内壁を擦りあげて性器の裏側から刺激するような動きをされ、何も考えられない。 もう一度奥の方にかけてほしくて、アキラの精液を感じたくて、下半身はどんどん蕩けていく。 |