∴ ３ 「主張しているのに、ほっといたら可哀想だよ」 頬にキスを落とし、安心させるように額や唇にもキスをする。 「そんな…ゃ、は、はずかしぃ、そんなところ…」 「恵くん、シたくない？俺に触られるのは、嫌？」 「いやじゃないです、うれしいです…でも、は、はしたなくて…」 「はしたなくなんてないよ。俺だって同じさ」 揺するように愛撫すると、可愛く鳴いてしがみついてきた。 これはもう触ってもいいということだろう。だから耳元でベルトを外すことを宣言すると、顔を真っ赤にしながらも微かに首を縦に振ってくれる。 焦らず、ゆっくりとベルトを緩めてジッパーを下げる。それだけなのに、指が震えていて、心の中で自嘲した。妄想で何度も淫らな事をしたというのに、やはり実物を前にすると緊張と興奮で躰が言う事をきかなくなる。 数回大きく息を吸い込み、自分を落ち着かせてから、ボクサーパンツを引っ張り愛しい桜介の分身を取り出した。 『うわ、綺麗…』 その初めて見る性器は、周辺に醜い毛なんか生えていない。 普通の男なら下腹部から太腿まで毛で覆われているのだが、桜介にはそれがなかった。 性器自体も先端がほのかに桃色で、肌の色より少し濃いだけの柔らかい色をしている。大きさも形も幼いが、子供のような単純さはなく、鈴口はいやらしく濡れている。 滑らかな美しさと艶かしさに、見蕩れてしまった。 『すご…ここまで綺麗なのかよ』 思わずごくりと唾を飲む。 自分を抑えられる自身が無い。 「触るね…」 「……はい」 なるべく傷付けないように性器を握り込むと、上下に摩り、桜介の額にキスをする。 「ぁ、あんっ、ンぁっ！………ぅぅっ」 『すげっ…』 まるで自分自身に触れているみたいだ。 触っているだけなのに、自分が気持ちいい。 人差し指と親指で軽く先端をゆすると、喜んでいるみたいに濡れていく。それに連動して、自身の鈴口も湿っていく。 押し殺したように小さく喘ぐ桜介の声も堪らないし、首元に触れる彼の吐息も堪らない。これが自分が触れているからだと思うと、それだけで射精してしまいそうだ。 「恵くん、気持ち良い？このくらいがいいかな？それとも、もっと強く？」 「ァ、あ、わ、ゎかんな、です…んん、ンっ」 「分からない？じゃあ、痛くはない？」 「ぃたくない…き、きもちぃ、です…」 桜介の腰が跳ねた。 アキラの手に押し付けるようにあてる。表情を確認すると、うっとりと酩酊しており、快感に溺れていることを示している。いやらしく染まったピンク色の頬から、濡れた瞳、半開きの唇があまりに卑猥で、もっと感じさせたくなる。 『あー、これは駄目だ』 アキラの中でとうとう何かが崩れた。 「ぁ！ん！んんー！」 「んぅ、ン…」 齧り付くように桜介にキスをした。 先程の柔らかく甘いものではなく、己の欲望そのままをぶつけたキスだ。 舌を吸い、甘噛みして、自分のそれを捻じ込む。口腔を撫で回すのではなく、蹂躙するように全てに触れ、愛撫した。 同時に、掌全体で桜介の陰茎を包み込み、揉みながら上下に撫でる。 幼く柔らかい睾丸までやわやわと握って愛撫し、先端まで滑らせ、そのカウパーを撫で付ける。 荒々しいキスと大胆な動きの愛撫に、桜介は小刻みに痙攣を繰り返している。 「んん！み、しまく…ふぅ、ぅうっ！」 小さな舌を絡ませながら、何かを言おうとしているが、それを無視して舌を包むように絡めた。それが気持ちよいのか、手にある性器がくんっと上に跳ねる。呼吸をするようにピクンピクンと反応する様が可愛くて、ソフトに握り込み扱いてやると、口の中の嬌声が大きくなった。 「ひぅっ、ぅっ、ンんっ、らめ、らめらめ…！れちゃぅ…！」 「ん、いいんだよ、出して…」 「ふぅ、うっ、むり、ゃらぁ！ぃゃぁ…」 薄目を開けると眉間に皺を寄せ、睫毛を震わせているのが見える。ぎゅっと瞑った目尻は涙で湿っている。 余計泣かせたくなってしまった。 一度手を離し、中途半端に脱がせてあるスラックスと下着を足から抜き取った。 出てきた白い脚に感動する余裕すらない。 「！？みしまく…」 「もっとちゃんと触らせて」 驚愕して唇を離した桜介に、切羽詰った声でそうお願いをしたが、どちらかというと命令に近い。 |