魔核(コア)奪還編

SKIT


物事は言い方ひとつ
ハルカ「冷静になったらなったで、今度は腹立ってきた……マジ許さん紅の絆傭兵団(ブラッドアライアンス)股間捻り潰してやる」
カロル「ハルカ、さっきから怖いよ」
ハルカ「怖くもなるさカロル君!あたしは目の前でアイナ連れてかれたんだよ?なんかもう捻り潰すだけじゃ足りない気がしてるよ」
ユーリ「同じ男として股間は止めて欲しい所だな」
ハルカ「へぇ、ユーリはアイナにお触りした連中に非情になれないんだね」
カロル「お触り?」
ユーリ「股間捻り潰す」
カロル「非情になれるんだ!?」


フレン&ドンの思惑&黒幕?
エステル「ユーリはどこでドンと話をしてたんです?ずっと姿を見ませんでしたが」
ユーリ「冷たい鉄格子の中で、だよ」
エステル「あ…………もしかして、ユーリ、フレンの代わりに?」
ハルカ「え、何?フレンって牢に入れられちゃったの?」
エステル「はい」
ハルカ「で、ユーリは格好よく代わったのに、お前じゃねぇよって無様に出されたの?うける」
ユーリ「別にそんなんじゃねえよ。オレがしゃしゃり出なくても、フレンは牢から出られたみたいだし」
エステル「どういう事です?」
ユーリ「ドンは捕らえたフレン使って、黒幕探しをしようとしてやがった」
エステル「ドンもフレンも事件の裏で糸を引いてる人がいる事、気付いていたんですね」
ユーリ「そういうこった。ったく、余計な事するんじゃなかったぜ。ドンにまで仕事を押し付けられていい迷惑だ」
ハルカ「格好つけ損だね、ユーリ」
ユーリ「うるせ」


おっさんの癖
エステル「それにしても、ハルカが真っ先に受け入れるとは思いませんでした」
ハルカ「ん?何が?」
リタ「あの胡散臭いおっさんの事でしょ。あたしも同感。あんたあのおっさんに当たりキツイから、あたしも驚いたわ」
カロル「うん、僕も」
ユーリ「オレも」
レイヴン「おっさんも〜」
ハルカ「だってこの人、アイナの事心配する時の癖があるみたいで、それやってたし状況的に信じても大丈夫だなって。嘘だったら何してたか自分でもわからんけど」
レイヴン「いやぁ、おっさんほんとハルカちゃん怖いわぁ」
カロル「待って、アイナの事心配する時のレイヴンの癖って何?」
ハルカ「まだそうなのかな?って段階だから内緒。それに本人の前で言って意識されたら面倒だし」
カロル「えー、ハルカのケチ、意地悪」
ハルカ「まぁ、みんなすぐ気付くと思うよ」


はしゃぎすぎのおっさん
ラピード「ワン!」
レイヴン「おっ、ワンコ、どうした?何かあったか?」
エステル「あんまり離れると、暗いから迷っちゃいますよ」
レイヴン「あんがと、嬢ちゃん。だーいじょうぶよぉ」
リタ「……カビ臭い……あまり長く居たくないわね、ここは」
エステル「カビ臭いですか、私はあの地上の賑やかさが嘘のようなこの地下水道の静けさが心地よいです……」
ハルカ「あたしはそれよりも、アイナ居なくてよかったと思っちゃうよ。アイナ暗い場所ダメだから」
エステル「確かに、アイナは以前とても怯えていましたね。心配ではありますが、こんなに暗い所を歩かずに済んでよかったのかも知れません」
リタ「よくはないでしょ……まぁ、居たら居たであいつがへばり付かれて貰えて鼻の下伸ばすだけだけどね」
エステル「鼻の下伸ばします?ユーリ」
ハルカ「伸ばすかもね、可愛い恋人に頼られてぎゅーっと抱き着いてきたら」
ラピード「…………」
エステル「あっ……ラピード……レイヴンはどうしたんです?」
レイヴン「おーい!ワンコ、どこ、あっ……痛っ……うひゃっ!」
リタ「……あなたの言ってた、静けさ台無しよね」
エステル「いえ、これもまた風流で……」
レイヴン「……風流語ってないで、おっさんを助けてぇ……」


ユニオンの誓約
ユーリ「我らの剣は自由のため、か」
カロル「さっきのユニオン誓約?」
ユーリ「融通のきかない帝国の法なんかじゃなくて、自分達の自由のためってのはいいな」
カロル「共感できるなら、ユーリはギルド向きかもね」
ユーリ「ん?あぁ、騎士団向きではなかったな」
ハルカ「向いてないから辞めちゃったんだもんねぇ」
ラピード「ワンッ!」
カロル「え、ラピードも同意しちゃうんだ?」
ラピード「ワン、ワンッ!」
ハルカ「うん、あたしもギルドの方がユーリ向きだとは思うよ」
ユーリ「ギルド、か……」


青春の証
エステル「そんなにずっと戦ってると、疲れたりしません?」
ユーリ「いや?エステルが治癒術使って、傷治してくれるし」
エステル「えっと……傷と体力はちょっと違うと……ぐったりとかしないです?」
ユーリ「ん〜……剣を振り回してたら、逆にどんどん元気になるぜ?」
リタ「限界まではしゃぎ回るガキみたいね」
ハルカ「体力ある分、よりタチが悪いけどね」
レイヴン「若い証だねぇ、おっさん、剣振ったら息切れするもん。俺様も青春に戻りたいねぇ」
ユーリ「情けねぇな」
ハルカ「おっさん通り越しておじいちゃんかよ」
レイヴン「心配するな、青年達もすぐこうなるさ。はっはっはっはー」
リタ「何、それ。嫌だわ」
ユーリ「ま、おっさんは後ろで若い俺の雄姿に憧れて、悶え休んでろ」
エステル「悶え休む、なんて言葉、私、初めて聞きました……」
ハルカ「大丈夫、あたしも初めて聞いた」
エステル「ですよね」

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