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- ナノ -

03





「丸井くん、廊下でスキップはやめたまえ」

「……」

「何ですか?」

「いや、何でもない」

「ブンちゃ、なんかお花畑じゃのう」


そうだった。柳生だ。仁王だ。
柳生と仁王、こいつは“別格”だ。
もー俺と幸村くんの努力を知れよ!って言いたいくらいだ。



「お前ら、ずりぃよな。あとブンちゃ言うな」

「ああ、律のことですか」

「幼馴染みの特権ぜよ」


――――そう。


最近知った事実だ。柳生と従兄妹で仁王と幼馴染みだったと言うこと。

当たり前に、有坂はこの2人には男嫌いなわけじゃない。仲良しだ。
学校じゃ一切関わりないくせに部活のオフの日とかは3人で一緒にいたりするらしい。ひた隠しか、ひた隠しかお前ら。



「最近は丸井くんとも仲が良いと聞きましたが?」

「俺みたいに6ヶ月スパンかけてないだろぃ」

「当たり前じゃ、どこの世界に従兄妹に幼馴染みに対して人見知りするやつがおるんじゃ」

「こっちの気もしらねえくせに…!」



にやにやと嫌な笑みを作る仁王をジト目で一瞥してため息を吐く。

あーズルいったらズルい。
俺だって、ほんとは目ぇ合わせて話してえよ。







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