内番?

「ぬしさま!髪を洗ってくれませぬか?!」

俺が髪を洗ってると湯船に浸かってる小狐丸が俺をガン見していた。

「自分で洗えるだろ?」

「むむ…駄目、ですか…?」

目を瞑ってても泣きそうな顔をしてることがわかった。途端に静かになった。

泡だらけになった俺の頭をシャワーで流す。

「ほら、洗ってやるから。そう落ち込むなって…」

自分の前に風呂用の椅子を置いてポンポンと叩いた。

「…!」

勢いよく湯船から上がり座った。小狐丸ってこんなに速かったっけ。

「髪、長い。」

「自慢の毛並みでございます。」

あー確かに。太郎太刀とかも髪質よかったな。シャンプーの消費やばいのはこいつらのせいか。

「これ、耳?」

「どうでしょう?」

興味本位で触ってみると髪の毛だということが判明した。手櫛でペタンコにするがすぐに獣の耳みたいになるのはなぜだ。

小狐丸は気持ち良さそうに目を瞑っていた。

「流すぞ。」

「はいっ!」

髪洗うだけなのに疲れる。

「ぬしさまっ!身体も…」

「それは駄目だ。」

「なぬ?!」





「内番?」

風呂から上がり髪をタオルで拭いていたら目の前にこんのすけが現れた。そして内番という単語を出してきた。

「はいっ!馬当番、畑当番、手合せがあります!」

なんとも興味深い。

家のお手伝い=子どもの優しさアップ

「是非ともやってほしいな…!」

そうと決まれば。

「ってことで、やるぞ。内番。」

みんなに伝えた。一気にシーンとなる広間。

俺おかしなことを言ったか。

「えっと…主が誰に何をやらせるかを決めるんだよ。」

「え。」

そうだったんだ。俺が割り振りしたって意味ないだろ。手伝いは自分の意志でやるものだ。

「…誰か、やりたい人いる?」

更に静かになる。まぁ、そうなるよなー。俺だったら人任せにするし。

仕方ない俺が最初一人で、



「やるっ!」

「お。」

「僕、頑張るね!」

可愛いな、こいつ。大和守安定。

「ありがとう。」

「俺も久々体を動かそうかな。」

「じじいだからすぐに疲れると思うができる限りのことはしようか。」

「…おお。」

まさか鶯丸と三日月宗近が出てくれるとは。意外なやつらが出てきてくれたぞ。

「じぃさん達がやるなら、俺もやるぜ!」

「いち兄、手合せ頼む。」

「いいですよ。」

獅子王、薬研藤四郎、一期一振か。

すげー良いやつだな。

「よし、これくらいで十分か。」

後のやつらはどうしよう。


「戦には出ないのか?」

同田貫正国が不満そうに言った。戦?とは。

「…こんのすけー。」

わからないことはこんのすけに聞くべし。

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