「烏哭さん、教えてー!」
「急になに?」
「麻雀!」
三蔵たちと勝負するのに、三蔵たちに麻雀を教えてもらっては自分の手の内がバレバレじゃな いか。
そう思って、敢えて部外者の烏哭さんに教えてもらおうと思い立ったのだった。
…敵だとか、どういう設定なの、という突っ込みはよしてほしい。
だって、烏哭さんと絡みたかったんだもん!
「いいけど、僕はスパルタだよ?」
「お手柔らかにお願いします。」
烏哭さんはニヤリと笑ってそんなことを言うけ ど、ここで怯んでいては駄目だ。
「基本的なことは教えたから次は事例問題ね。 ここの場面で真っ先に切るべき牌は?」
「…これ、ですか?」
「はい、ざんねーん。お仕置きだね。」
「次は靴下かな。」
「なんでお仕置きで服脱がすんですかっ!」
「ほら、脱衣麻雀ってあるじゃん。」
…なんか違うと思う。
烏哭さんが意地の悪い問題ばかりだすから、私が身につけているのは下着と靴下、シャツのみだ。
てか、靴下を残すあたりが変態だな。
これ以上は何がなんでも脱げない、という執念にも似た頑張りのお陰でなんとか烏哭さんのスパルタ指導を乗りきった。
これで三蔵たちと互角に渡り合えるはず。
まってろ、三蔵一向!
…その前に服返して下さい、烏哭さん。
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