それが恋だと気づいた日
*最低な忍足さん。盲目少年忍足sideな感じです。若干性的表現有。


向日岳人。
氷帝テニス部アクロバティックプレイヤー。明るく前向きで常に笑顔。たくさんの友人に囲まれている。
そんな奴が俺のダブルスパートナー。

俺には彼女が居る。
学校でも評判の美人で、足もなかなか俺好み。
部活が無い日は一緒に帰るし手も繋ぐ。キスだってする。
けどそこまでや。
女ってのはよう分からんもんでその先にはなかなかいかせてくれへん。
もどかしい気持ちはあるけどまだお互い中学生やしって事で今でもキス止まり。

けど中学生といっても男や、どうにもならない欲求てもんがある。

そこで思いついたんが岳人や。

岳人が俺に気があるんは知っとった。
いつも視線を感じるし、頭を撫でてやったりすると頬を赤らめて黙り込む。
いつも強気で男前なくせに俺の前では女のよう。
俺も岳人の事は嫌いではない。むしろ好きな部類だ。
男相手なら別に浮気やないやろ?
まあイチかバチかで俺は岳人に告白してみた。
そうしたら案外簡単にオーケーしてくれて俺たちは"付き合う"ことになった。

岳人と会うのはいつでも俺の家。
そのほうが都合がいい。たとえ浮気やなくても誰かに見られるんはなんだか後ろめたい気分になる。
会ってすることは毎回同じ。キスしてセックスする、それだけ。
俺は欲を満たす為に岳人を揺さぶり、岳人も俺を求める。
岳人のナカに欲を吐き出した時は最高に気持ちがイイ。

その後はそのまま岳人がうちに泊まっていくこともあるが、だいたいは彼女から連絡が入ったりして慌てて岳人を帰す。
帰る時の岳人の顔はなんだかすごく寂しそうで、俺の心はナイフで抉られたみたいに痛くなる。

俺が一番好きなんは彼女や。
分かってるはずなのに岳人の事が気になってしゃあない。
最近は彼女と居ってもどっかで岳人のことを考えとる。
今だって彼女とキスしてるはずやのに岳人と重なる。

あかん…重症や。

とりあえず今日も岳人に連絡しようと心に決めて彼女と別れた。


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