02
「その後の返事は」
今俺の目の前にいるのは貴女が守ってほしいと願った姫です。
「どうなったんですか?よしき。」
貴女と似ていて、その笑顔は太陽のように今日も輝いています。
「母は返事をしなかったのですか?」
その迷いのない瞳はまるで貴女を目の前で見ているようです。
「聞いているの?よしき!よしきっ!!」
「聞いてますよ、姫」
「じゃあ、早く答えてください!気になります!!」
「ボスは、俺にしっかり返事をしてくれましたよ。」
「私が強くなれって言ってから、アンタのことずっとみてたよ。特訓のとき。模擬試合の時は全力で挑み、終わった後には相手の心配をして…、私は確信したよ。実力以上に強くなったアンタの心をしっかり見たんだ、って。だから私は心を強くもっているアンタが――」
「――好きなんだね、って。」
今でも鮮明に覚えてる最後の貴女の後悔のない笑顔。
伝えてなお貴女は俺に夢を託した。
「母の気持ち、わかります。私も、母と同じ気持ちです。」
姫を守るという、ファミリーを守るという願いを託した。
だから俺は、守って見せるんだ。
「よしきが大好きです。」
救いは願いに
(俺には、眩しすぎるや、ボス…。)
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