お題 | ナノ



『う、うあああああああっ』

ズリッ ズコッ ズシャーッ

「あーあ また盛大にこけてるなぁ あのこ」

「侑梨ちゃん大丈夫かな」

「‥‥‥はぁ、」

階段から酷く悲惨な音と女とは思えない叫び声が響く 毎回毎回聞こえる声に飽き飽きする。何度こければ気が済むんだ あいつ

『いたたた、』

「侑梨 大丈夫かー」

仕方なく悲鳴が聞こえた階段に行ってみると 下の踊場で座り込んでいた

『あ、一護!ッ痛!!』

名前を呼んでみると犬みたいにぴくりと動き凄い早さでこっちを見た(満面の笑みで) だが立ち上がろうとしたがまたその場に座り込んだ

「足 捻挫か」

『んー わかんない 痛っ』

あ、馬鹿だこいつ 自ら捻った足触ってる

「馬鹿かお前っ」

『捻ったか確かめるべきだと思ってさー』

「確かめるなっ」

この 馬鹿はこれでも一応俺の幼なじみであり 彼女だったりする
俺 なんでこんなのに惚れたんだ

『いっちごー!私立てないみたーい あははっ』

なんでそんなに満面の笑みで言うんだ この馬鹿

「はぁ、 ほら」

『やっほーい』

しゃがんで背中を向けると飛び乗る侑梨

「っし、」

『うわっ
一護っばてほんと背が高いねー
肩車したら天井届くよ きっと
あ、』

「肩車はしねぇぞ」

『なっ 誰もそんなこと言いませんよーだ』

「どうだか、」

『っ 、ねぇ 一護』

「なんだ」

『ありがと だいすき、』

「おまっ何、馬鹿かお前!」

『ははっ、あたしね 一護が毎回助けに来てくれるから安心してこけれるの』

「それ なんか違うだろ」

『え そうかな
 でもね うれしいの ありがとう』

「礼なんて いらねぇよ」

『なんで』

「俺は当たり前のことしてるだけだ」












(落ちるのも悪くない)












20110514*


階段から落ちるとかかわいいよね



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