『くっそ アイリスがツンデレすぎて俺つらい』

「ジルハ ちょっといいかしら」

ゲームをしている背中に問いかけるアニエス

『あー 姉ちゃん
悪いけど今 アイリスがさ』
「生活費」

『何でございましょうか御姉様』

生活費 という単語を出された途端ゲームを止め正座でアニエスの方を向くジルハ

「あなたそろそろ仕事しなさい
とりあえず今日は仕事に慣れる為にも私の手伝いをすること、いいわね」

『えー えー 姉ちゃんひどい
俺 外出れない』

「出れないんじゃなくて出ないだけでしょ」

『何年 俺が食料調達以外で外出してないか知ってんだろー』

「だからこそよ
真面目に社会復帰しなさい」

『社会は俺に冷たいんだー
そんな現実よりアイリスの方が』
「生活費」

『喜んでお手伝いさせていただきます御姉様』

今度は土下座をするジルハ


「じゃあ今から行くわよ」

『……、はーい』






***

姉ちゃんに半場強制的に連れてこられた仕事現場 とりあえず雑務も済んで暇になった俺

『で 俺何すればいいの姉ちゃん』

「今はすることないから見学してなさい」

『へーい』



「ボンジュール ヒーロー
今日は逃走中の誘拐犯を捕まえてもらうわ 犯人は六歳の女の子を誘拐して身代金を持っているわ 少女と身代金の保護が指令よ」


『なあなあ 姉ちゃんって何のプロデューサーやってんですか』

姉ちゃんが真面目に仕事してるの初めて見たかも なんかかっこいい

「え お姉さんの仕事知らないんですか!」

『俺 テレビ見ないんですよ』

「HERO TVのプロデューサーです
HERO TVって言うのはヒーロー達の働いてるところを撮影するものです ヒーロー達もカメラの前で犯人を捕まえたり危害を加えればポイントが貰えてシーズンごとにポイントの総数を競うんです」


『へー なるほど
ありがとうございます』

「そこっ 喋る暇があるなら集中しなさい」

「すみません!」
『はーい』

「今日のカメラマンどうしたの!
アングルが良くないわっ
こんなの視聴率がた落ちよ」

あー 姉ちゃんキレてる
スタッフさん怖がってるよ

『すいません カメラマンさんと連絡とれますか』

「あ ああ このスイッチを押してマイクに向かって喋れば連絡とれるぞ」

『ありがとうございます 少しお借りしますね』

「プロデューサー いいんですか…」

「まあ 任せておきなさい
ああ見えても カメラは好きなのよ」


『カメラマンさん はじめまして
プロデューサーのアニエス・ジュベールの弟です いきなりですが姉が今日のカメラアングルの文句を言っています 失礼ながら今から俺の言う通りにカメラのアングルを変えていただけますか』

「この子の言う通りにしなさい
そうじゃないと あなたたちクビよ」

『姉ちゃん 俺ヒーローの名前わかんない』

「これ見なさい」

呆れながらも資料のようなものを渡す姉ちゃん

『ありがとう では今から指示します
まずAカメさんは走行車をBカメさんはタイガーさんとバーナビーさんを バーナビーさんを主に できる限り引きとアップの差をつけてください
Cカメさんはブルーローズさんとファイヤーエンブレムさん ブルーローズさんの決めポーズはまず上から螺旋状に最後は真正面で
Dカメさんはスカイハイさんを徹底的にとロックバイソンさんを Eカメさんはドラゴンキッドさんと警察を
撮影方法の指示を出してないカメラさんは同時進行でします』

「あなた 折紙サイクロンはいいの?」

『だって 見切れるんだろ
じゃあ問題ない』


「弟さん 確実な指示を出しますね やっぱりカメラがお好きなんですねっプロデューサー」

「まあ これで視聴率が変わらず下がれば あの子がカメラを好きだろうが嫌いだろうが関係ないことよ」


『Eカメさんアップ Dカメさん引きで』










『疲れた もう死ぬ アイリスに会いたい』

「アイリスさんって彼女さんですか はい お疲れ様コーヒーです」

『あ ありがとうございます
アイリスっていうのは』
「なんでもないわ 気にしないで」

『、はい 気にしないで下さい』

「頑張ったわね ジルハ」

『まあ あれだけカメラあれば頑張るしかないし カメラマンさんにぶちギレる姉ちゃん怖いし』


「一言多い それより、もし今回の視聴率が良ければ ここに就職してもらうから」

『えーいいよ 姉ちゃんのスネかじって生きていく』

「生活費」

『ぜひとも働きたいです』





(姉ちゃんまじ怖い)
(早く定職につきなさい)




カメラやアングルについては
全くの初心者ですすみません
中傷諸々はお控え願います


20120629*