カウントダウン | ナノ



前編(1/10)


 
 
 
 
 
「…あのさ…。今何時だと思ってるんだよ」

「7時。ロイならこれぐらいに準備してそうだから」

「馬鹿だろ。帰れ」

「ちょ、何でよ!」















  一日目















只今朝の7時。因みにこんな時間に私が起きる事なんて滅多にない。というか私にとって絶対にありえない事だと思う。なのに何故こんな時間に起きたかというと。


「ロイの馬鹿、何で家に入らせてくれないのよ!」


…そう、全ては幼馴染みのロイの為。ロイは基本的に起きるのが早い。だからいつも私を起こしに来れるのだろう。だからもう7時頃には準備していそうだから迎えに行ったらいいぐらいに学校にいけるのではないかと思った。
…が、それは完全なる私の妄想だった。迎えに行くとロイはまだパジャマ姿で寝癖があり完全に寝起き状態。それであんな言い方されて家に帰れまで言われて帰ってきたのである。


「…でもちょっとラッキーだったかも」


ロイの寝起きなんて見れないから。かなりレアだよレア。…てか暇だなぁ。こんな時間から起きなきゃ良かった。お母さんとお父さんに凄い驚いた目で見られたし。


「…はぁ…」


布団に寝転がる。思い出すのは昨日の告白。…ついに言っちゃった。あの後私は恥ずかしくなってトイレに逃げてしまった。その後戻ってきたらピーチには心配され、女子からは睨まれて。ロイとは喋ってなかった。喋れなかった。だけど放課後にロイから誘ってきたんだよね。
 
 
 
 
 

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