カウントダウン | ナノ



プロローグ(1/5)


 
 
 
 
 
「三日間」


私は目の前にいる幼馴染みの前に立ち指を3本立てる。場所は教室で、位置は真ん中だからかなり目立つがそれどころじゃなかった。気持ちを伝えるのに必死だったから。


「三日間で私の事を好きになってもらうから!」















  プロローグ















それは文化祭が始まる週だった。私はいつも通りに朝を過ごしていた。既に目覚しが何回か鳴っているが起きたくないというように布団をギュッと抱きしめながら気持ちよく寝ていた。だから誰かが部屋に入ってきた事に気づかない。


「んー…むにゃむにゃ…」

「アイリ」


朝は苦手。目覚まし時計をつけてもいつも起きれない。というか起きたくない。そんな私を起こしてくれる人がいる。半分呆れた声で私の名前を呼ぶ人。


「起きないとキスするぞ」

「っ!?なっ…!?」

「やっと起きたか。おそよう」


爆弾発言をする彼に慌てて体を起こす。目の前には私の幼馴染み。ネクタイは締めているものの第一ボタンは開けていて赤髪の男。そんな幼馴染みが私を見て一つため息をつく。


「あ、あのね…。その起こし方やめてってば…。心臓に悪い」

「こうでも言わないと起きないのはお前。つか起こしてもらっといて文句か?」

「ご、ごめん…」

「…とにかく早く着替えろ。そんなカッコで学校に行くつもりなのか?」

「え…」


注意されておもわず今の自分の服を見る。昨日は少し暑かったからシャツは1枚で寝た。そのシャツは結構前がはだけており、更には短パン。それを見られ…!?


「まあ安心しろよ。何とも思ってないから」

「へ…変態ー!!」


枕を投げても向こうが部屋から出るのが一足早くて閉まった扉に虚しく枕が当たったのだった。思ってないのもそれはそれで複雑。とにかく着替えようと制服に手をかけたのだった。
 
 
 
 
 

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