『…三時になりました。この時間は予定を変更して報道特別番組をお送りしています』
私達は車を止めてご飯を食べながらニュースを聞いている。…と言っても面白くはない。
なんでも、28日午後にサンゼルスという所で世界会議[サミット]がやっていたのだが、そこをテロリストが襲ったみたいで未だにその犯人グループの行方はつかめていないらしい。最近はそのニュースばかりで流石に飽きたのかトレインさんはスヴェンさんにチャンネルを変えるように言う。
「最近どこつけても同じニュースばかりだね」
「そりゃそうだろ。世界連邦の首脳が皆殺しにされたんだぜ?」
「それに犯人声明も何もないから犯人グループの正体も目的もわかってないみたいらしいし…」
「…大事件なんだ…」
そのあと、寝転がるトレインさんを起こして車に乗り動かす。今日中に着かなきゃいけないしね…。
第6話 "13"の男
「フェクターの町か。その町に標的が逃げ込んでるって情報確かだろーな?」
「情報屋のアネットに仕入れてもらったんだぜ。ガセネタって事はねぇだろうよ」
アネットさん…。優しい人だったなぁ…。もう一度あのカフェに行きたいな。
アネットさんは元スゴ腕の掃除人。でも今はカフェ【ケット・シー】の女店主さん。そして情報屋でもあるんだよね。
「ところでよ、トレイン。そのアネットからおもしれぇウワサを聞いたんだが」
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