「ここにいるって事は闘わなかったんですね。クリード=ディスケンスと」

「!」


だがそれも今となっては賢明な判断だとシャオリーは言う。確かにその通りかもしれない。あそこにいれば間違いなくあの爆発に巻き込まれているだろうから。















  第16話  希望















「…なーるほど!てめぇ…街で会った変装ヤローだな?」

「何!?」

「フフ…ええ。セフィリアさんに頼まれましてね。…変装は…僕の…特技なんですよ」


顔を手で隠すと次に現れたのはトレインだった。あの時と同じ…高速変装術。


「…でも何か本物より気品があるよね」


ふとリンスが変装しているシャオリーを見てそう呟く。それに賛同するスヴェンとイヴ。確かに変装をしているシャオリーは本物のトレインとオーラが全く違っていて笑うと周りが輝いているように見える。


「ちょっと待てお前ら!じゃあ何か!?俺は普段からこんなニコニコ顔してる方がいいってか!?」

「それはマズいわね」

「不気味だ」

「キショい」

「キショい!?」


それはそれで駄目なのだろう。トレインはリンスの隣にいる明を見る。彼女ならどう答えるだろう、と考えてしまう。だけどやはり答えてくれなかった。
 
 
 
 
 


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