「ホントに皆がいてくれて良かったよ…」


改めて思う。するとイヴちゃんが「大切な仲間で友達だもん」と笑顔で言ってくれて私はギュッとイヴちゃんを抱きしめる。ああもう嬉しいなぁ…!


「好き!イヴちゃん!」

「…私も明が好き」


抱きしめ返してくれる。イヴちゃんと友達になれて良かった…。そこでピンポーンとインターホンが鳴った。


「スヴェン…でも早すぎるよね…」

「私出てくるね」

「待って、私も行く」


もしスヴェンさん達だったらあれだもんね。そう思って二人で扉の方へ向かった。「郵便屋さんとか…?」と言うイヴちゃんに何も言えない私。


「はーい、誰ですか…」


ドアノブに触れたと同時に体がゾクッとなった。この感じは…殺気。すぐさま後ろにいるイヴちゃんに後ろに下がる様に言おうとしたがそれは遅くて私達二人共ドア越しからくる攻撃をまともにくらった。


「う…」

「イ、イヴちゃ…」

(何…?今の力…)


多分私の方がドアの近くにいたためイヴちゃんは私よりかはマシだろう。…良かった…。だがまともにくらったから体が痛みに包まれている。なんとか体を起こすと煙の中に見えたのは人影。


「…よう小娘ども。トレインはお出かけかい?」

「!」

「…あなた…誰!?」

「…デュラム。…ステキな道・銃使いさ」

(『道』!?)


帽子を被っていて口を何かマスクみたいなもので覆っている。デュラムが一歩一歩私達に近づいてくる。


「…奴が世界最強の銃使いなんて聞き捨てられねぇウワサを耳にしてな。化けの皮をはいでやろうと出向いてやったんだが…」


周りを見渡し「…どうやら本当にお留守らしいな」と言うデュラム。だけどその直後クククと笑った。左手に持つのは銃。恐らくはあれで攻撃したのだろう。この人は…私達を殺そうとしている。…なら戦うしかない。そう思い腰に巻いてあるベルトに挟んでいた剣を鞘から抜こうとした瞬間―…。


「おおっと、あぶねぇ…」

「え…?」


デュラムの声が聞こえてきて。目の前にはデュラムの顔。腹に当てられているのは銃口。その銃口が光はじめて…弾が私に当たった。至近距離で撃たれてよけれるわけがない。口から血を吐きそのまま壁にぶつかる私。


「明!」

「…っは…!」


なんとか意識は持ってる。だけど出血が酷すぎて視界がぼやける。そんな私を見てイヴちゃんが闘おうと決めたのだろう、右手を光らす。が、その右手をデュラムが足で踏んだ。光が消える。


「あぶねぇあぶねぇ。知ってんだぜ?てめぇの変身能力の事はよ」

「あ…!」

「何せてめぇを造りだしたトルネオも俺達"星の使徒"の資金提供者だったんだからなぁ」

「うあ…」

「…てめぇらには奴をその気にさせるための生贄になってもらうぜ。…ククク、恨むなら自分の運命を恨んでくれよ」

「や…やめ…!」


イヴちゃんの髪を上に引っ張り銃口を心臓の少し右に向ける。そして銃口が光出して―…。
 
 
 
 
 


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