「不足も不足!大不足だてめーなんかじゃ!」

「なっ!」

「ト、トレインさん…!?」


突然トレインさんがウドニーさんの前に立ちそんな発言をするから驚く。スタンパーは「…てめぇは…?」と言うとトレインさんは親指を自分の方に指して。


「俺か!?俺は…黒猫の弟子だ!」


と笑いながら言った。え、っと…。言葉が出ないんだけど…。私同様スタンパーとトレインさん以外全員驚いている。ウドニーさんの弟子なんて…逆ならまだわかるけど…。


「てめーなんかシショーが相手するまでもねぇっ。弟子の俺で充分だぜ!」


スタンパーに指を指し断言するトレインさん。う、うん…。確かにトレインさんの相手にならないと思うけど、なんかノリノリに見えるのは私だけ…?


「お…おい何言ってんだおめぇ!?殺されるぞっ」


当然ウドニーさんはトレインさんの実力なんて知らないわけ止める。が、トレインさんはただ笑っているだけで引き下がるつもりはない。


「スタンパーさん俺達が…」

「待て」


しばらくの沈黙。そして笑う。どうやらトレインさんの相手になるらしい。何でも前座がいないとショーは盛り上がらないとか。そして吸っていた煙草を見せる。


「…合図だ」


その煙草をピンッと指で弾くと地面に落ちていく煙草。煙草の先が地面についた、と同時に「ハー!」と銃を取り出しトレインさんに向ける。


「ん?」


しかし目の前にはトレインさんの装飾銃が飛んできており、見事にスタンパーの鼻に命中する。鼻血を出しながらよろける相手にトレインさんはすかさず自分の指に巻きつけてあるワイヤーを自分の方に引っ張り素早く右手に持つと鼻を押さえているスタンパーに飛び蹴り。まともにうけたスタンパーはふきとんだ。


「…てめぇごときには弾丸ももったいねぇよ」

「…あんなのアリ?」

「…でたらめだがいい手だな」

「カッコいい…」

「スタンパーさんしっかり!」

「ダメだ、完全のびちまってる!」


三人組がスタンパーを連れて(と言うより引きずって?)逃げていく。そんな三人組を見ていたら後ろからスヴェンさんの声。


「こういう事だイヴ」

「え?」
 
 
 
 
 


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