その夜。とりあえずホテルに泊まった明達。トレインは明を部屋に連れていった。
「ここ座って休んでな」
そう言っても彼女は反応しない。まるで人形のようだ。トレインは心配しながらも部屋から出ていった。部屋が静かになる。明はずっと下を向いたまま。
(…私、何をしているんだろう…)
考える事はこればかりだ。司と自分の姉を殺しておいて、更にはトレイン達にも迷惑をかけている。やっぱり生きてても駄目なんじゃないかと。どうしても嫌な事ばかり思ってしまう。
「…も…やだよ…」
そう口にした途端涙が溢れてきて。それは止まる事なく。こうやって後悔しても意味が無いとは自分自身が一番わかってるのにそれでも止まらない涙。
「どうすれば…いい…の…」
何をしたらいいかわからない。唇を噛み締めた。―――瞬間。
「え…?」
目の前にシズクが現れて。手で明の額に触れる。すると突然急激な眠気に襲われて明はその場で倒れてしまった。
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