何処へでも行くよ、君となら(ドレミで8のお題)




貴方はいつも、独りであがいていた。

絆を信じず、いや信じようとせず。
しかし絆を羨んで。


貴方は独り、私も独り。

私は貴方をずっと見ていた。
貴方がもがくのを、あがくのを、
絆の糸を大事につまびいているのを。


遠くから、見ていた。



私が居るよ。
そう言ってあげたのは一度っきり。

貴方は私の絆なんか欲していなかったんでしょう?





真選組に入った貴方。
それを追って、女中になった私。


私は貴方を想ったのに、貴方は私を拒絶した。




それでもイイの。
貴方が本当に手に入れたかった『友情』という絆は、ずっと、側にあったんだから。
まあ、貴方は見ようとはしなかったのだけれど。


私に出来るのは、ただそれを見守るだけ。



ねぇ、鴨太郎さん。

貴方は、死ぬ前に幸せになれましたか…?


貴方への祈りと、精一杯の愛を込めて。


何処へでも行くよ、君となら

例え、地獄の底だって

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