Stalk to Pleasure

03



「?!」

 突然口付けられて、夏弥はパニックを起こす。縛られているらしい手足をめちゃくちゃに動かすが、逃げられない。

 視界が塞がれているから、触覚が鋭敏になってしまっている。唇の感触。舌の熱さ。
 そして流し込まれた生ぬるい液体に、「んむ?!」夏弥は更に混乱した。

「んーっ! んふッ、ん、んんぅーっ!」

 飲み込めるわけもなく耐えたが、クチュクチュと舌で掻き混ぜられ、舌に塗りつけられ、長い長いキスに何も考えられなくなり、

 ごくん。

 遂に夏弥は、謎の液体を飲み下してしまった。

「んはっ…ゃ、んだよ、今の…ッ?!」
「可愛い夏弥がもっと素直に可愛くなれるおクスリ、だよ」
「な、?!」

 なんだそれ、と言おうとしたのだが、突如股間を鷲掴みにされて、躯が強張った。

「ぁ…ゃ、やめ…っ」

 恐怖に声が詰まる。
 今、洋介は何を見ている。次は、何をされる。

「ゃだ…っ、も、やめ、やめて…ッ」
「大丈夫だよ夏弥。すぐ何もかも気持ちよくなるから。それまでにお洋服脱いじゃおうねぇ」

 完全にぐずるガキをあやすような口調になって、洋介は夏弥の服を脱がせにかかる。
 とは言え、両手は頭上で縛られ、脚も足首を戒められている状態だ。うまく脱がせられるはずもない。

 しゃき、と言う音に夏弥は慄いた。

「ひッ?!」
「あ、ほら、動くと危ないよ」


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